では、はじめにこの連載で取り上げるプログラミング環境、すなわち、XMLを扱うアプリケーションを実行する環境をあらかじめ紹介しておきましょう。
OS | Windows 2000 |
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ブラウザ | Internet Explorer 5.5 |
XMLパーサ | MSXML Parser 3.0 |
スクリプト環境 | Windows Scripting Host 5.5 |
OSに関しては、Windows 2000でなくても、32bits系Windowsであれば構いません。つまり、Windows 9x、Me、Windows NT 4.0、Windows 2000を指します。これらの環境へInternet Explorer 5.5をセットアップし、MSXML Parser 3.0をセットアップします。また、Windows Scripting Hostは、OSによってはセットアップされていないことがあるので、その場合はダウンロードしてセットアップする必要があります。これらのモジュールは、以下のサイトからダウンロードすることができます。OSによっては、サービスパックの適用を必要とする場合もありますので、ご注意ください。
それでは、これらのアプリケーション(モジュール)が何のために利用されるかを解説しておきましょう。
最新のバージョンは5.5です。XML文書のブラウザとして利用します。
▼Internet Explorer 5.5 Service Pack 1
http://www.microsoft.com/downloads/release.asp?ReleaseID=25528
最新のバージョンは5.5です。このWindows Scripting Host(WSH)は、Windows OS上にスクリプト機能をサポートさせることができるモジュールです。VBScriptやJScriptといった言語を利用してコードを作成し、拡張子を.vbsや.jsとすることで普段行っている処理を自動化していくことができます。例えば、Microsoft Office 2000で提供されているアプリケーションでの処理を自動化し、「スクリプトを起動するだけでひな型となる文書を生成し起動させる」といったバッチジョブのような作業を行わせることができるようになります。
WSHを利用したスクリプトやその利用方法に関しては、Microsoft MSDN OnlineのColumn This Weekにて連載を行いましたので、こちらのコンテンツ(http://www.microsoft.com/japan/developer/thisweek/default.asp)も併せてご参照ください。XML ドキュメントを使用したプログラミングに限らず、基本的な事項をまとめてあります。
Windows 95では、Windows 95 OSR2、あるいはInternet Explorer 4.0以上がセットアップされていない場合には、ファイルは適切に動作しません。OSR2およびInternet Explorer 4.0以上がセットアップされていない環境で、これらのファイルを使用するには、あらかじめDCOMをセットアップしておく必要があります。DCOM コンポーネントをセットアップするには、DCOMダウンロードのページを参照 してください。また、Windows NT 4.0上でこれらのファイルを使用する場合、Internet Explorer 3.02または4.0以上がインストールされている必要があります。
このWSHを利用するための準備は、とても簡単です。Web上に公開されているWSHのモジュールをダウンロードし、ダブルクリックするだけです。後はメッセージに従って、セットアップの完了を待ちます。これで、お手持ちの環境でVBScriptやJScriptといったスクリプト言語をすぐに使用することができます。
なお、セットアップを実行する環境によっては、他のモジュールを必要としますが、本稿の条件であるInternet Explorer 5.5というWebブラウザがあらかじめ用意されている環境であれば、これら上記の環境ごとの条件はクリアされていると考えていただいていいでしょう。
▼Windows Scripting Host 5.5 (x86 - Japanese)
http://www.microsoft.com/msdownload/vbscript/scripting.asp?id=25
XMLパーサとは、XMLドキュメントを解釈し、処理を行うために用意されるアプリケーションのことを指します。MSXML Parserは、何度かバージョンアップを行い、現在最新版は3.0となっています。MSXML Parserは、単純にXMLドキュメントを読み込むことができるというだけではなく、さまざまなアプリケーションからこの機能を利用し、XML対応ソフトウェアの開発を行っていくことができます。本稿で紹介していくXMLを利用したスクリプトというのも、実質上、このMSXML Parserの機能をWSHから利用しているということになります。
このMSXML Parserでは、さまざまな標準技術に対応しています。DOM(Document Object Model)のAPIをサポートし、SAX 2にも対応したインターフェイスを持っています。また、XSL、XSLT、XPathといった比較的最近勧告された仕様に関してもサポートを行っています。
このモジュールを利用する場合は、WSHと同様にWebサイトからダウンロードしたものをダブルクリックするだけで、環境を整えることができます。なお、WSHと同様にセットアップを実行する環境によっては、ほかのモジュールを必要とする場合がありますが、Internet Explorer 5.5が存在している環境を前提としておりますので、特に問題とはなりません。
▼MSXML Parser 3.0 (Globalization version)
http://msdn.microsoft.com/downloads/default.asp?
URL=/code/sample.asp?url=/msdn-files/027/000/541/msdncompositedoc.xml
▼MSXML SDK (Documentation : 英文)
http://msdn.microsoft.com/downloads/default.asp?
URL=/code/sample.asp?url=/msdn-files/027/000/542/msdncompositedoc.xml
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