サーブレット/JSPの開発環境を作る基礎から学ぶサーブレット/JSP(3)(4/5 ページ)

» 2003年03月19日 00時00分 公開
[山田祥寛@IT]

Apacheのインストール方法

 世の中には、数あまたのWebサーバ製品が存在しますが、Apacheはその中でも代表的なWebサーバです。Apache 2では大規模サイトを考慮したパフォーマンス向上も図られており、今後ますます採用が進むものと思われます。

 本稿では、クライアントとのリクエスト/レスポンスを処理する部分をApacheに任せ、サーブレット/JSPの処理のみをTomcatにゆだねることとします。ただ単にサーブレット/JSPを動作させるだけであれば、Tomcat単体でもなんら問題はありませんが、このような分業作業によって、より高い処理パフォーマンスを望むことができます。

Windows 2000の場合

(1)Apacheのインストーラapache_2.0.44-win32-x86-no_ssl.msiを入手する

 Apacheは、以下のURLから入手可能です。Apacheは日々バージョンアップ、バグフィックスが行われていますので、その時々の最新版をダウンロードすることをお勧めします。本稿では、2003年2月時点の最新バージョン2.0.44を採用することにします。

http://httpd.apache.org/download.cgi
1.3.xxと2.0.xx系があるが、ここでは2.0.xx系を選択 1.3.xxと2.0.xx系があるが、ここでは2.0.xx系を選択

(2)ダウンロードファイルをダブルクリックする

 ダウンロードしてきたインストーラapache_2.0.44-win32-x86-no_ssl.msiのアイコンをダブルクリックし、インストーラを起動します。

[Apache httpd Server2.0 - Installation Wizard]ウィンドウ([Next >]をクリック) [Apache httpd Server2.0 - Installation Wizard]ウィンドウ([Next >]をクリック)
[License Agreement]ウィンドウ([I accept the terms in the license agreement]を選択し、[Next >]をクリック) [License Agreement]ウィンドウ([I accept the terms in the license agreement]を選択し、[Next >]をクリック)
[Read This First]ウィンドウ([Next >]をクリック) [Read This First]ウィンドウ([Next >]をクリック)
[Server Information]ウィンドウ([Next >]をクリック) [Server Information]ウィンドウ([Next >]をクリック)
設定項目 備考
Network Domain サーバのドメイン名
Server Name Webサーバ名
Administrator's Email Address 管理者のメールアドレス
Install Apache httpd Server programs and shortcuts to Apacheをサービスとして常駐させるかどうか

[Setup Type]ウィンドウ([Typical]を選択し、[Next >]をクリック) [Setup Type]ウィンドウ([Typical]を選択し、[Next >]をクリック)

 インストールするコンポーネントを選択します。本稿では、すべてのコンポーネントをインストールする「完全インストール(Typical)」を採用します。

[Destination Folder]ウィンドウ([Next >]をクリック) [Destination Folder]ウィンドウ([Next >]をクリック)

 インストール先のフォルダを選択します。本稿では、デフォルトの「C:\Program Files\Apache Group」とします。もしも設定先を変更する場合には、[Change...]ボタンをクリックして、インストール先を変更することもできます。

[Ready to Install the Program]ウィンドウ([Install]をクリック) [Ready to Install the Program]ウィンドウ([Install]をクリック)
[Installing Apache Http Server 2.0.44]ウィンドウ(インストールの開始) [Installing Apache Http Server 2.0.44]ウィンドウ(インストールの開始)

 環境によってインストール時間は異なりますが、数十秒から数分くらいでインストールは完了します。

[Installation Wizard Comleted]ウィンドウ(インストール完了。[Finish]をクリック) [Installation Wizard Comleted]ウィンドウ(インストール完了。[Finish]をクリック)

(3)Apacheサーバを起動する

 通常はインストール直後の状態で、右下のタスクトレイに「Apache Service Monitor」が立ち上がっているはずです。タスクトレイのアイコンをダブルクリックすると「Apache Service Monitor」が起動しますので、緑のアイコンが点灯していることを確認してください。

Apache 2起動時の状態 Apache 2起動時の状態

 なお、以下のように赤のアイコンが点灯している場合には、[Start]をクリックすると起動します。また、以降、設定ファイルhttpd.confを変更した場合などは、[Restart]ボタンをクリックすることで再起動させることができます。停止時には[Stop]をクリックしてください。

Apache 2停止時の状態 Apache 2停止時の状態

(4)Apacheの動作を確認する

 ブラウザを立ち上げ、アドレス欄に以下のアドレスを入力してください。

http://(コンピュータ名またはIPアドレス)/

 または、以下のアドレスを入力してください。

http://localhost/

 以下のような画面が表示されれば、インストールは成功です。

Apache 2のデフォルトホームページ Apache 2のデフォルトホームページ

Red Hat Linux 8.0の場合

(1)Apacheインストール用のソースコードhttpd-2.0.44.tar.gzを入手する

 Apacheは、以下のURLから入手可能です。Apacheは日々バージョンアップ、バグフィックスが行われていますので、その時々の最新版をダウンロードすることをお勧めします。本稿では、2003年2月時点の最新バージョン2.0.44を採用することにします。

http://httpd.apache.org/download.cgi 
1.3.xxと2.0.xx系があるが、ここでは2.0.xx系を選択 1.3.xxと2.0.xx系があるが、ここでは2.0.xx系を選択

(2)ダウンロードファイルhttpd-2.0.44.tar.gzを解凍する

 ダウンロードファイルを任意のディレクトリにコピーしたうえで、ファイルを解凍します。

$ tar zxvf httpd-2.0.44.tar.gz

(3)カレントディレクトリを移動する

 解凍後、バージョンに応じたディレクトリが新規に作成されるので、解凍されたディレクトリの直下にカレントディレクトリを移動します。

(4)コンパイル条件を設定する

 configureでApacheのソースコードをコンパイルする際の条件を設定します。

$ ./configure --enable-module=most --enable-shared=max

 --enable-module=mostオプションは、Apacheの標準付属モジュールの組み込みを意味します。

(5)コンパイルを実行する

 makeコマンドでコンパイルを実行、インストールを開始します。

$ make
$ su
# make install

 環境によってインストール時間は異なりますが、コンパイル、インストールともに数十秒から数分で完了します。

(6)Apacheサーバを起動する

 Apacheサーバを起動します。

# /usr/local/apache2/bin/apachectl start

 Apacheが正常に起動したならば、次のような画面が表示されるはずです。

正常起動時の画面 正常起動時の画面

 なお、Apacheを終了させたい場合には、以下のようにコマンドを実行します。

# /usr/local/apache2/bin/apachectl stop 

(7)Apacheの動作を確認する

 ブラウザを立ち上げ、アドレス欄に以下のアドレスを入力してください。

http://(コンピュータ名またはIPアドレス)/

 または、以下のアドレスを入力します。

http://localhost/

 以下のような画面が表示されれば、インストールは成功です。

インストールに成功していれば見える画面 インストールに成功していれば見える画面

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