今回は、アスペクト指向を利用してデバッグコードを埋め込むBugdelプラグイン、エディタのリストを表示するEditorlistプラグイン、RSSの表示を行うRSSViewプラグインを紹介します。
BugdelはデバッグコードのJavaプログラムへの埋め込みを支援するプラグインです。通常、デバッグ用のコードは、Javaプログラム中に記述しますが、プログラム実行中の細かい情報を取得するためにデバッグ用のコードが増えてくるとプログラムの可読性が損なわれます。Bugdelはアスペクト指向を利用してJavaプログラムの外にアスペクトとしてデバッグ用のコードを記述することができるようになるため、Javaプログラムの可読性を落とさずにプログラムへデバッグ用のコードを追加できます。
■特長
・デバッグコードをアスペクトとして記述
概要でも述べたとおり、デバッグコードをプログラム内ではなく、アスペクトとして記述します。そのため、プログラム内にデバッグコードを埋め込む必要がありません。
・Eclipse外でもデバッグコードを実行可能
Bugdelで生成されたデバッグコードはクラスファイルに埋め込まれるため、Eclipseの外(例えば、Tomcatにデプロイした状態など)でも実行可能です。
・コード挿入位置の指定
コードの挿入位置(ポイントカット)を専用のエディタで簡単に指定できます。
・アドバイスをJavaで記述可能
アドバイス(ポイントカットの位置に挿入するロジック)をJavaで記述することができます。特別な言語を覚える必要がありません。
■入手方法
下記のURLからBugdelプラグインを入手してください。執筆時(2005年10月現在)の最新バージョンは1.5.0です。
Eclipseのpluginsディレクトリに解凍すればインストールは完了です。
■使い方
パッケージエクスプローラからJavaファイルを右クリックし、[アプリケーションから開く]→[Budgel Editor]を選択し。BugdelエディタでJavaのソースコードを開きます。
Bugdelエディタとその下に表示されるBugdel Viewーを利用しデバッグコードを埋め込みます(図2)。
・ポイントカットの設定
ポイントカットの設定では、Javaコード中のデバッグコードを挿入したい場所を選択します。ポイントカットは、フィールド、メソッド、コンストラクタ、任意の行番号等を指定することができます。ここでは、行にポイントカットを設定します。エディタ上のアドバイスを挿入したい個所の左のグレーの部分を右クリックして、「Line pointcut」を選択します。すると、Bugdel Viewビューにポイントカット情報が表示されます。
・ステートメントの挿入(アドバイスの定義)
ステートメントの挿入では、設定したポイントカットに埋め込むデバッグコードを指定します。Bugdel Viewに表示されたポイントカットをダブルクリックすると、挿入ステートメント(アドバイス)の入力ダイアログが表示されます。
ここにデバッグ用のコードを入力します。ここで入力したコードは、ポイントカットで指定した行を実行する直前に実行されます。ポイントカットを複数選択し、共通の挿入ステートメントを定義することもできます。
・デバッグコードの埋め込み(Weaving)
Bugdel Viewの右上のWeave Allボタンを押すと挿入ステートメントをコンパイルされたクラスファイルに埋め込むことができます。
・実行
Eclipseの実行メニュー、もしくはデバッグメニューからEclipse上での通常のJavaアプリケーションを実行/デバッグするとおりに実行します。実行結果を図6に示します。埋め込んだコードが実行されているのが確認できます。
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