今回は、100% Pure JavaのデータベースであるHSQLDBとApache Derbyを操作するHSQLDBプラグインとApache Derbyプラグイン。データベースを閲覧するのに便利なDBViewerプラグインをご紹介します。
Apache Derbyプラグインは、Apache DBプロジェクトで開発されているJavaで書かれたRDBMSであるApache Derby(以下Derby)をEclipseから操作するためのプラグインです。プロジェクトへのDerbyのjarのクラスパスの設定、サーバの起動、停止、コマンドラインツールの起動等を行うことができます。
■特長
・ランタイムの追加
Apache Derbyの実行に必要なランタイムを簡単にプロジェクトのクラスパスに追加することができます。Apache Derbyプラグインを利用すると、Apache Derbyの実行に必要なjarファイルをダウンロードしたり、クラスパスに通す必要がなくなります。
・サーバの起動、停止 Apache Derbyサーバの起動と停止をメニューから簡単に実行することができます。
・SQLツールの起動
Apache Derby付属のコマンドラインからデータベースを操作するツール「ij」を簡単に起動することができます。
■入手方法
Apache Derbyのダウンロードサイト(http://db.apache.org/derby/derby_downloads.html)から、「Latest Official Release」のバージョンをクリックし、derby_core_plugin_10.x.x.zipとderby_ui_plugin_1.1.x.zipをダウンロードしてEclipseのプラグインディレクトリに解凍します。
■使い方
・設定
まず、JavaプロジェクトにDerbyのサポートを追加します。Derbyのサポートを追加するには、Javaプロジェクトを右クリックし、[Apache Derby]→[Add Apache Derby nature]を選択します(図1)。すると、Apache Derbyのjarがプロジェクトに追加されます(図2)。
・Derbyの起動
プロジェクトを右クリックし、[Apache Derby]→[Start Derby Network Server]を選択すると、Derbyが起動します。
・コマンドラインツールの利用
Derbyでは、コマンドラインでSQLを実行するijと呼ばれるツールが提供されています。Apache Derbyプラグインを利用すると、ijをEclipse上から簡単に利用できます。Javaプロジェクトを右クリックし、[Apache Derby]→[Interactive SQL]を選択します。すると、ijが起動されて、コンソールビューに次のように表示されます。
|
このijを使って、テーブルを作成してみましょう。テーブルを作成するには、次のように入力します。
|
コマンドを実行すると、derbyプロジェクトにtestディレクトリが生成され、その下にデータベースが作成されます。
・Javaからの利用
すでにプロジェクトに必要なjarファイルが設定されていますので、コマンドラインツールで指定したURLをデータベースのURLとして指定するだけで通常のデータベース操作と同じようにJavaから利用することができます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.