メールを安全に読み出せるpop3sセキュリティプロトコルマスター(2)(1/3 ページ)

» 2005年11月29日 00時00分 公開
[福永勇二インタラクティブリサーチ]

はじめに

 「いつもメールを使ってるけど、どうやって届くのか考えたことないよ」って方、意外と多いんじゃないでしょうか。でも普段使っているからこそ、安全に気を配るのはとても大事なこと。今回からメールを安全に使うためのプロトコルを見てゆきます。

メールを送ってから読むまで

メールはどうやって届くのですか?

目次

はじめに

メールを送ってから読むまで

1 メールはどうやって届くのですか?

2 どんなプロトコルを使うのですか

3 どこを安全にするのですか?

4 imapとはどういう関係ですか?

pop3を復習しよう

5 pop3はどんな仕組みでしたっけ?

6 メールボックスってどんなもの?

7 持ち主の確認はどうするの?

8 pop3の危険性ってなんですか?

pop3sの仕組み

9 pop3sってナンですか?

10 pop3sの特徴をほかと比較しながら教えて!

11 具体的にどんな仕組み?

12 pop3から切り替えられますか?


 メールの安全を考えるに当たっては、まず先にメールがどう届くのかを理解しておくことが大切です。典型的なメールを届ける仕組みを図1に書いてみました。

 いま、左のPCから右のPCにメールを送るとします。左のPCはまず、自分に利用が許されているsmtpサーバの中で動いている「配送プログラム」にメールを渡します。配送プログラムは受け取ったメールを取りあえず一時保存用スペースに保存しておきます。

 次に「配送プログラム」は、メールのあて先を分析して、メールを送り届ける先を決めます。それが決まったら、届け先smtpサーバの配送プログラムにメールを渡します。このとき相手が止まっていたりして受け取ってくれなければ、一定の期間、何回も繰り返し送ってみます。こうしてメールがあて先のsmtpサーバまで届いたら、そのメールのあて先になっている人のメールボックスに保存します。

 メールボックスに保存したメールは、そのメールボックスの持ち主が、自分の好きなタイミングで読み出すことができます。メールボックスから読み出したメールは、PC画面上で見ることができます。

図1 メールを送り届ける仕組み 図1 メールを送り届ける仕組み

どんなプロトコルを使うのですか

 メールの配送にはsmtpを、メールボックスの読み出しにはpop3を使うのが、最も基本的なスタイルです。smtpはメールを効率よく送り届けるためのプロトコルです。また、pop3はメールボックスに送り届けられたメールを、ほかのPCから読み出すためのプロトコルです。メールを送り届ける仕組みの中には、このように2種類のプロトコルが使われているのが普通です。

どこを安全にするのですか?

 今回はメールを送り届けるまでの流れのうち、特にメールボックスを読み出す部分(図ではpop3と書かれているところ)に注目します。

 メールボックスにたまったメールを安全に読み出すために、どの点にどのような工夫をしているのか。pop3sをはじめとして、主立ったプロトコルのアイデアなども紹介します。

imapとはどういう関係ですか?

 imapはpop3と同じようにメールボックスを読み出すためのプロトコルです。そのためpop3をimapに置き換えたからといって、メールボックスの読み出しが安全になるわけではありません。

 では何が違うかというと、imapとpop3とでは、メールの取り扱い方法が違います。pop3は取りあえずサーバからメールを読み出して、PCでメールをあれこれ処理します。一方、imapはメールサーバ上にメールを置いておいて、それをネットワークを通して読み出して、ネットワーク越しに処理するイメージです。

 固定PCとモバイルPCように、2台以上のPCを使い分けている人が、どちらからも同じメールボックスを読みたい場合などにimapは便利です。

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