WSUSサーバをインストールするには、事前に前述の必要コンポーネントをインストールしなければならない。Windows Serverのアーキテクチャと言語に適した必要コンポーネントをインストールしよう。WSUSサーバ自体のインストールでは、パッチ・ファイルの保存先やパッチの情報などを保存するデータベースの選択、クライアントPCとの通信に使われるWebサイトの選択など基本的な設定を行う必要がある。以下ではWindows Server 2003を例に、WSUSサーバのインストールの手順を解説する。
2. .NET Framework 2.0、MMC 3.0、Report Viewer 2005を順にインストールする。.NET Framework 2.0とReport Viewer 2005については、必要であれば日本語Language Packもインストールしよう。Windows Server 2003 SP2にはMMC 3.0が同梱されているので、SP2適用済みのWindows Server 2003ではMMC 3.0のインストールは不要だ。.NET Framework 2.0のインストール方法については、関連記事が詳しいので参照していただきたい。
3. Windows Serverのアーキテクチャに応じて、「WSUS3Setupx86.exe」(32bit版)または「WSUS3Setupx64.exe」(64bit版)を実行する。ファイルの展開後に[Windows Server Update Services 3.0 セットアップ ウィザード]が起動するので、[次へ]ボタンをクリックしてインストールを開始する。
4. [インストール モードの選択]画面では、[管理コンソールを含む完全なサーバー インストール]オプションを選択する。リモート管理用PCにWSUS管理コンソールだけをインストールする場合は、この画面で[管理コンソールのみ]オプションを選択すればよい(管理コンソールのみのインストールの詳細は後述)。
5. [更新元の選択]画面では、パッチ・ファイルをWSUSサーバのハードディスクに保存するか、Microsoft Updateサイトからその都度ダウンロードするかを選択する。WSUSサーバとMicrosoft Updateをつなぐネットワークの帯域が狭い場合は、パッチ・ファイルをハードディスクに保存しない方がよい場合がある。パッチ・ファイルをハードディスクに保存しない場合でも、システム管理者はどのパッチをクライアントPCに適用するか選択できる。
6. [データベースのオプション]画面では、パッチ情報やクライアントPCの状態情報、WSUSの設定などを保存するためのデータベースを指定する。クライアント数500台以下の小規模システムであれば、WSUS 3.0のインストーラに同梱されている「Windows Internal Database(Windows内部データベース)」を利用できるので、別途SQL Server 2005などを用意する必要はない。ちなみに、Windows内部データベースは「SQL Server 2005 Embedded Edition(SSEE)」と呼ばれていた製品で、単独でダウンロードすることはできない。
7. [Web サイトの選択]画面では、WSUSサーバとWSUSクライアントのインターフェイスとなるWebサイトを指定する。IISの[既定のWebサイト]が利用できないときは、TCPポートの8530番を使用するWSUS 3.0用のWebサイトを新規作成できる。[次の Windows Server Update Services 3.0 にアクセスするようにクライアント コンピュータを構成する]で表示されるURLは、グループ・ポリシーでWSUSクライアントを構成する際に必要なのでメモしておこう。
8. [Windows Server Update Services 3.0 をインストールする準備ができました]画面で[次へ]ボタンをクリックすると、WSUSサーバ・コンポーネントとWSUS管理コンソールのインストールが開始される。
[Windows Server Update Services 3.0 セットアップ ウィザード]が完了すると、WSUSサーバのインストールはひとまず終了だ。
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