Windows Server 2003上のWSUS 2.0は、直接WSUS 3.0にアップグレードできる。Windows 2000 Server上のWSUS 2.0の場合、OSがWSUS 3.0のシステム要件を満たさないためアップグレードできない。また旧バージョンのSoftware Update Services(SUS)については直接アップグレードできないので、いったんSUSからWSUS 2.0に移行したうえでSUSをアンインストールし、WSUS 2.0をWSUS 3.0にアップグレードするという手順が必要だ。ちなみに、WSUS 3.0をWSUS 2.0に対するダウンストリーム・サーバやレプリカ・サーバに設定することはできないので注意しよう。そのほかの注意点については、以下のWSUS 3.0のリリース・ノートを参照していただきたい。
以下では、Windows Server 2003にインストールされたWSUS 2.0+WMSDEを、WSUS 3.0+Windows内部データベースへアップグレードするという想定で、その手順を説明しよう。
3. WSUS 2.0で使用していたデータベースに接続テストを実行する。データベース・エンジンとしてWMSDEを利用していた場合は、そのままWindows内部データベースにアップグレードできる(以下の画面)。
4. WSUS 2.0とWMSDEを自動的にアンインストールして、WSUS 3.0とWindows内部データベースがインストールされる。
5. [完了]ボタンをクリックしてインストールを終了し、続いて[Windows Server Update Services 設定ウィザード]でオプションを設定する。ユーザー認証を必要とするプロキシ・サーバを利用する場合は、ユーザー名とパスワードを必ず再入力しよう。[Windows Server Update Services 設定ウィザード]の設定方法については、前編の「4.WSUSサーバの初期オプションの設定」を参照していただきたい。
WSUS 3.0はパッチ形式でも提供されているので、Microsoft Updateや自動更新でアップグレードすることも可能だ。ただし、アップグレード中にユーザーの入力やオプションの設定が必要なので、スケジュール設定による無人インストールはできない。WSUS 3.0のパッチの詳細は、サポート技術情報のThe Windows Server Update Services 3.0 installation package is availableを参照していただきたい。
本稿では、前後編にわたってWSUS 3.0のインストール手順や基本的な操作方法などを説明した。これからWSUSを導入・展開していくための足掛かりとして本稿が役立てば幸いである。
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