WSUS管理コンソールの[オプション]画面では、WSUSサーバのインストール時に[Windows Server Update Services 3.0 設定ウィザード]で設定したオプションを再設定したり、データベースやハードディスクのメンテナンスを実行したりできる(以下の画面)。
以下では、[オプション]画面でしか設定できないオプションや操作を抜粋して解説しよう。
●[自動承認]オプション
自動承認を有効にすると、任意の製品とクラスに属するパッチについて、インストールの承認操作を自動化することができる(以下の画面)。WSUS 2.0でも自動承認機能はあったが、新しいパッチの同期時にのみ適用されていたため、すでに同期したパッチは管理者が手作業で承認しなければならなかった。WSUS 3.0ではこの点が改善されており、[規則の実行]で既存のパッチにも自動承認ルールを適用できる。
既定では、[既定の自動承認規則]という名前のルールが無効状態で登録されているので、必要であればチェック・ボックスをオンにして有効化しよう。また、管理者は次の手順で任意の製品とクラス、コンピュータ・グループを選択して、新しい自動承認ルールを作成できる(以下の画面)。
●[サーバー クリーンアップ ウィザード]オプション
サーバ・クリーンアップ・ウィザードを実行すると、パッチ情報、クライアントPCの状態情報、パッチファイルの中から不要なデータを探し出して、データベースやファイルシステムから削除することで、WSUSサーバのパフォーマンスを維持することができる(以下の画面)。一般的に、このウィザードによる削除完了までにはCPUパワーの消費と多くのディスク・アクセスを伴いながら長時間を要するので、WSUSサーバの負荷が低いときに実行しよう。
●[ロールアップのレポート]オプション
このオプションは、レプリカ・サーバからパッチの適用状況を収集(ロールアップ)するかどうかを選択する。ロールアップが有効なのはレプリカ・サーバに限定されており、単なるダウンストリーム・サーバ(自律サーバ)からはロールアップされないことに注意しよう。
既定ではロールアップを実行するように設定されている。しかし、同期時の通信負荷を極力低くしたいといった場合は、[レプリカ ダウンストリーム サーバーから状態をロールアップしない]オプションを選択して、ロールアップを停止しておくとよい(以下の画面)。
●[電子メール通知]オプション
このオプションを使用すると、同期の結果やパッチの適用状況を、任意のメール・アドレスあてに通知することができる(以下の画面)。多数の言語とSMTP認証が必要なメール・サーバにも対応している。メールの件名や本文は定型となっており、(日本語としてはやや不自然だが)「次の 19 個の新しいパッチは 2007年7月10日 6:14 (GMT) 以降 <WSUSサーバ名> に同期されていません」といった内容の「新しい更新プログラムの警告」メールが届く。また、文字セットとしてUTF-8を使用することと、メール全体がBase64でエンコードされているために、受信者が使用するメール・ソフトウェアによっては正しく表示できない場合がある。
●[個人用設定]オプション
このオプションでは、WSUS管理コンソールを利用するユーザーごとにカスタマイズできる機能を設定できる(以下の2つの画面)。[全般]タブでは、レプリカ・サーバからロールアップした情報を、[更新]画面や[コンピュータ]画面に表示するかどうかを選択する。また[作業一覧]タブでは、WSUS管理コンソールの起動時に表示されるタスクを選択する。
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