WSUS 3.0管理コンソールの基本操作やオプション設定方法のほか、WSUS 2.0からのアップグレード手順についても解説する。
前編では、従来のWSUS 2.0と比較したWSUS 3.0の新機能や必要システム、そしてインストールの手順などを説明した。後編では、インストールしたWSUS 3.0を管理するのに必須であるWSUS管理コンソールの操作方法と、WSUS 2.0からWSUS 3.0へのアップグレード手順を解説する。
パッチやクライアントPCを管理するには、[管理ツール]の[Microsoft Windows Server Update Services 3.0]を起動する(以下の画面)。このWSUS管理コンソールはMMC 3.0ベースで、WebアプリケーションだったWSUS 2.0から一新された。WSUS管理コンソールの画面は3ペイン構成で、右ペインにはほかのペインの表示内容や選択に応じて実行可能な操作が表示される。
右ペインが不要な場合は、[表示]メニューの[カスタマイズ]で、[操作ウィンドウ]のチェック・ボックスをオフにすればよい(以下の画面)。これで中ペインを拡大できる。
以下では、WSUS管理コンソールの左ペインのツリーに表示される項目ごとにその利用方法を説明する。
●[更新]
パッチの適用状況を概観するには、左ペインで[更新]をクリックして、中ペインの円グラフを参照する(以下の画面)。
パッチの詳細な情報は、左ペインで[更新]以下にある[すべての更新プログラム]など4種類の既定の更新ビューあるいはカスタマイズした更新ビューを選択して確認できる(以下の画面)。パッチのインストールを許可したり、逆に拒否したりするには、パッチの詳細を表示した状態で[操作]の[承認]あるいは[拒否]を実行する。
更新ビューの既定の表示では、パッチ一覧に[状態のロールアップ][タイトル][クラス][インストール済みまたは該当しない割合][承認]の5つの列があるが、列を右クリックすると表示列をカスタマイズできる。また右ペインの[新しい更新ビュー]で、任意の更新ビューを自作することもできる(以下の画面)。
●[コンピュータ]
左ペインの[コンピュータ]をクリックすると、管理下にあるクライアントPCの状態を円グラフで概観できる(以下の画面)。
個別のクライアントPCの詳細な状態は、[コンピュータ]−[すべてのコンピュータ]で確認する(以下の画面)。
既定では、すべてのクライアントPCは[割り当てられていないコンピュータ]グループに所属している。手動で新しいコンピュータ・グループを作ってクライアントPCを参加させ、コンピュータ・グループごとにパッチの承認状態を変更することも可能だ。WSUS 3.0では、1台のクライアントPCが複数のコンピュータ・グループに参加できるので、例えば「営業1課に設置した更新プログラムのテスト機」といったグループ分けも実現できる(以下の画面)。
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