SCVMMを利用することで以下のような仮想システムの管理が可能となる。
■追加されたプロパティの利用
SCVMMを利用すれば、追加のプロパティ情報を持つことができる。例えば、仮想マシンのプロパティには以下のようなものがある。
今後、多くのサーバが仮想マシン化されていくことになれば、SCVMMを利用して仮想マシンを管理する管理者と、個々の仮想マシンの担当者が異なる場合もあるだろう。このような場合、担当者を仮想マシンの「所有者」プロパティに設定しておくことで、SCVMMの管理者が仮想マシンの担当者を特定することができる。
また、所有者だけではなくコストセンタ・プロパティを利用するのもよいだろう。システム導入の予算が部門に割り当てられている場合などには、サーバの仮想化と予算との関係を考える必要がある。このような場合には、コストセンタ・プロパティを有効に活用し、各仮想マシンを所有する部門を特定し、利用量や仮想マシンの数に応じて社内課金を行うようなことも考えられる
そのほか、タグやオペレーティングシステムの設定も可能だ。仮想マシンの台数が増えれば、必要な仮想マシンだけをSCVMM管理コンソール上に表示したくなるだろう。開発用/検証用/会計システム/営業支援システムなど、仮想マシンの用途に合わせてタグを付けておくと、必要なシステムに関連する仮想マシンのみを表示することが可能になる。このように、SCVMMのプロパティを利用することで、同じSCVMMを利用していても各社独自の管理パターンが出てくる可能性もあるだろう。
■チェック・ポイント(スナップショット)の管理
Hyper-Vにはスナップショットという非常に便利な機能がある。最初に伝えておくと、SCVMMのチェック・ポイントとはHyper-Vのスナップショット機能のことである。SCVMMは2007というバージョンにてチェック・ポイントという機能を持っていた。これは、当時Virtual Serverの差分ディスク機能を利用していたことによる。一方、Hyper-Vではスナップショットという別の名前を採用したのだが、SCVMMにはチェック・ポイントという名前が残ってしまった。SCVMMが管理するホストにはHyper-VもVirtual Serverもあるので、チェック・ポイントという言葉も覚えておくとよい。
ただ、何度も繰り返すが、SCVMMはHyper-Vの仕組みを変更せずにそのまま利用している。よって、Hyper-Vに慣れてしまっている人は、SCVMMの画面でチェック・ポイントという言葉が出てきたらスナップショットと置き換えて考えてみると分かりやすい。
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