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» 2009年03月06日 00時00分 公開

血圧が高いのはなぜ危険なの?ドクトル・ピノコのプチ元気の薬(6)(2/2 ページ)

[ドクトル・ピノコ,@IT]
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高血圧は動脈硬化とタッグを組むから問題だ

 高血圧が悪いというのは常識ですが、厳密にいうならば血圧が高いことだけではさほど問題にならないのです。ただ、高血圧がそのお友達である動脈硬化を連れてきてしまい、コイツが一緒になるとかなりのくせ者なんですね。

 どういうことかというと、血圧が高い状態が続くと、その圧に耐えようとして血管の壁が厚くなったり、血管自体が硬くなったり(これが動脈硬化ですね)するわけです。となるとトンネル(血管)の中は当然狭くなるわけで、さらに血液が通りにくくなり、結果としてさらに血圧が上がってしまうという悪循環。例えるなら……首都高が込むと事故が増えて、事故が起きると車線規制されて通り道が狭くなるのでさらに渋滞して、そうなるとさらにさらに事故が増えて……という泥沼みたいなものかしら。

 動脈硬化が体に悪いというのは何となくイメージがわきますね。血管というのは体のありとあらゆる部分に走っているわけですから、重要な臓器の血管がダメージを受ければ命にかかわる問題になりかねません。例えば、脳の血管が動脈硬化を起こして狭くなり、そこに血の塊が詰まれば「脳梗塞(こうそく)」。高血圧と動脈硬化によってできた脳の動脈瘤(りゅう)が破裂すれば「脳出血」。心臓の血管が狭くなったり詰まったりすれば「狭心症」や「心筋梗塞」。ああ、怖い。どれも名前を聞いただけで恐ろしくなる病気ばかりです。

 とはいっても、高血圧や動脈硬化は自覚症状が何もなく水面下で着々と進行していくことが多いため、「あんなに元気だったのに」という人が突然死することも珍しくありません。働き盛りのおじさまが長年の不摂生によって知らないうちに動脈硬化になり、たまたま若いお姉ちゃんと浮気して、興奮して血圧がドーンと上がって腹上死……そんなシナリオも冗談抜きであり得るのです。

 一番いけないのは、検診で高血圧といわれているのに放置すること。早いうちにきちんと対処すれば、こわい病気だって「そんなの関係ねー」(あっ、これはもう終わったんだっけ?)。

血圧コントロールをやっていこう

 高血圧の治療は、血圧の値によって分類された重症度に合わせて方法が変わってきます。リスクの高いグループ(つまり血圧がすごく高い場合)には生活習慣を変えつつ薬の治療も併用しますので、まずはきちんと医者にかかることをお勧めします。反対に、高血圧の中でもわりと軽症のグループではいきなり薬を使わず、まずは生活習慣を改めることだけで血圧が下がるか見てみることが一般的です。

 具体的には「運動」「食生活の見直し・塩分制限」「禁煙」「規則正しい生活」「ストレスの軽減」などなど。と、偉そうにいっている私自身は、タバコ以外はすべてダメダメ生活です。だって、医者の仕事って忙しいし、運動する元気も時間もないし、ストレスたまるし、オトコもいないし、仕方ないから体に悪そうなものをやけ食いするし、患者さんが具合悪ければ夜中も電話で呼ばれるし、当直したって翌日も普通に勤務だし……。規則正しい生活なんてできるわけないじゃん! 労働基準法はどうなってるのさ! 過労死するよ! いけない、いけない。また血圧が上がっちゃった。あー、癒やしが欲しいわ。

 まあ、とにかく世間のおじさま方、お姉ちゃんとの浮気には、まず生活習慣に気を付けて、血圧をコントロールして、万全を期してから臨んでくださいませ。そしてあまり興奮しすぎませんように。

 ちなみに私、不倫中に倒れて救急車で運ばれて、病院でお姉ちゃんと本妻がガチンコしていた修羅場に2度ほど立ち会ったことがあります。これ本当よ。そこらの病気よりこっちの方がよほど怖いんだから。本妻との後遺症も残るだろうしさ。さあ、ばら色人生を送るためにも、今日から血圧コントロールに励みましょう!

今回のポイント

  • 高血圧と動脈硬化は、水面下で進行し体にダメージを与えることも。検診で高血圧を指摘されたら一度内科受診を
  • 血圧コントロールには「運動」「食生活の見直し・塩分制限」「禁煙」「規則正しい生活」「ストレスの軽減」などが大切。病状によっては薬も併用
  • 不倫の前に血圧コントロールを!病院でガチンコはご勘弁くださいませ

著者プロフィール

ドクトル・ピノコ

女医。医大生時代には体育会に属しつつ、某社キャンペーンガールや大手塾講師など数々のバイトもこなし、現在、酒と体力だけには自信アリの超体育会系の外科医として某病院にて働く。趣味は、酒、男、足裏リフレクソロジー。現在、「週刊ビジスタニュース」に月イチでコラムを連載中。ぼちぼち書き仕事も募集してます。


この記事は、ITmedia Biz.IDに掲載された連載「ドクトル・ピノコのプチ元気の薬」を再編集して掲載しているものです



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