Illustratorで主に使うパス(オブジェクト)は、3次ベジエ曲線と呼ばれるものです。1つのアンカーポイントに対して「ハンドル」と呼ばれる2つの制御点が付いていることが特徴です。例えば、図1のような円の1つを[ダイレクト選択ツール]でクリックしてみると、ハンドルの点と線が出てきます。
このハンドルは、[ダイレクト選択ツール]か、[アンカーポイントの切り換えツール]で編集します。[ダイレクト編集ツール]では、アンカーポイントに対して2つのハンドルを同時に編集します。それに対して[アンカーポイントの切り換えツール]では、それぞれのハンドルに対して編集を行います。以下のようなイメージで編集を行います。
ただし、一度[アンカーポイントの切り換えツール]で編集したハンドルは、[ダイレクト選択ツール]でも同じように扱われます。つまり、上図でいうところの左のように、別々に編集されることになります。
ハンドルを持たないアンカーポイント同士で線を描いた場合、直線が引かれます。ハンドルを持ったアンカーポイントは、どちらかにハンドルがある、もしくはどちらにもある場合は曲線が描かれます。ハンドルがアンカーポイントの両端と重なる場合、直線になります。
ちなみに、“最初から曲線を描く方法”については、いままで言及してきませんでしたが、最初から描きたい形が決まっているときなどは、これは必須の操作になります。[ペンツール]で描画するときのアンカーポイントを作る際に、クリックしたままアンカーポイントをドラックさせると、ハンドルが自動的に作成されます。必要なところでクリックをやめると、曲線が作成されます。これはIllustratorの基本操作なので、覚えておきましょう。
さて、基本を覚える意味も込めて以下のような矢印をフリーに描いてみましょう。
左側の矢印は[ペンツール]でドラッグなしで描画した直線的な矢印で、右側はペンツールでドラッグありで描画した角丸矢印です。曲線は、できるだけアンカーポイントを減らすと美しく描けます。
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