カスタムオブジェクトとは、いわゆるデータベースのテーブルに対応するものです。Webアプリケーションの開発経験がある方であればすぐにイメージできるのではないかと思います。
Salesforce CRMには、CRMとして必要なデフォルトのオブジェクトが複数存在します。Account(取引先)やLead(見込客)、Contact(取引先責任者)のようなオブジェクトです。
しかしながら、Force.com(Free Editionに限らず)は、CRM利用が前提となっていないプラットフォームなので、独自アプリケーションのように自分でオブジェクトを作成する必要があります。この「自分で作成するオブジェクト」をカスタムオブジェクトといいます。
新規カスタムオブジェクトの作成は、[設定]−[アプリケーションの設定:作成]−[オブジェクト]をクリックします。すると、既存のカスタムオブジェクト一覧が表示されます。Force.com Free Editionを利用している場合は、サンプルとしていくつかのカスタムオブジェクトが存在していますが、今回は新規で作成していきましょう。
画面中央の「新規カスタムオブジェクト」ボタンをクリックします。入力する項目の説明は以下に記しますので参考にしてください。
今回は、最終的に開発者名簿をForce.com Sitesで公開することを念頭において、下記のように設定しました。入力できたら「保存」をクリックして下さい。
新規カスタムタブウィザードの起動をチェックしておくと、次画面で新規カスタムタブの登録画面になります。タブスタイルという項目の右側の虫眼鏡アイコンをクリックすると、準備されているタブから好きなアイコン・色を選択できます。適当な物を選びましょう。そのほかの項目は適当でOKです。
「次へ」をクリックすると、このタブを表示させるプロファイルを選択する画面になりますが、ここはそのまま「次へ」をクリックしましょう、続いてタブを表示させるカスタムアプリケーションの選択画面になりますが、ここもいまのところは「保存」をクリックしてスルーします。
これで、新規カスタムオブジェクトが作成されました。先ほどの一覧画面に、作成したカスタムオブジェクトが表示されていることを確認しておいてください。
カスタム項目とは、テーブルに対するカラムに相当します。データ型や制限を設定することが可能で、選択したデータ型によってはSalesforce上で管理する際にカレンダー入力が可能だったり、ほかのオブジェクトから検索・選択したりできるようになります。
[設定]−[アプリケーションの設定:作成]−[オブジェクト]をクリックして、先ほど作成したカスタムオブジェクトの「表示ラベル」部分をクリックしてください。「編集」をクリックするとオブジェクトそのものの設定編集が可能です。
表示されたカスタムオブジェクトのページから、3ブロック目にある「カスタム項目&リレーション」という部分を見つけます。「新規」をクリックすると、カスタム項目を新規追加できます。
さて、項目を追加していきますが、これから作成する開発者名簿に必要な項目を事前に洗い出しておきましょう。
取りあえず3つの項目を作成します。あとで必要になったときに、簡単に項目追加できるのもForce.comの良いところですね。
名前:文字列型
これは先程、カスタムオブジェクト作成時に、レコード名として設定した「開発者名」と同義なので、カスタム項目に作成しなくてもよさそうです。
開発経験年数:数値型
数値を選択して「次へ」。項目の表示ラベルに「開発経験年数」、文字数に「2」(最大99でよいですよね?)、小数点はなし、項目名は「Experience」、そして必須項目にチェックを入れて「次へ」をクリックして、アクセス権限の設定に移ります。ここもそのまま「次へ」をクリックし、「保存」して追加を終了します。
得意技術:選択型(複数選択がよい)
選択リスト(複数選択)を選択して「次へ」。項目の表示ラベルに「得意技術」、項目名に「Tech」、テキストエリアには、「Java/PHP/Ruby/Force.com」を改行して入力します。これがSelectの内容になります。開発経験年数と同様に保存してください。
さて、項目の追加ができましたか。最初に選択するデータ型によって、設定する値が変わってきますが、何となく分かるような項目が多いはずです。入力制限に数式を利用して、ほかの項目との関係チェックをすることもできます。
画面左上のタブに、先ほど作成したカスタムオブジェクトのタブが追加されます。これをクリックすると、一覧が表示されますが、まだデータを追加していないので取りあえず「新規」をクリックしてデータを登録してみましょう。
登録だけでなく、編集・削除もこのタブから実行できます。詳細表示画面や登録画面のレイアウト変更も簡単にできるのですが、いまはデフォルトのままにしておきましょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.