「内定がもらえない」――焦るときこそマイペースを保て理系学生のための「就活」お悩み相談室(5)(2/2 ページ)

» 2010年04月13日 00時00分 公開
[松浦慶子@IT]
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自分と友人の共通点・相違点を探してみる

 自分の周りにいる友人たちと自分の「共通点」「相違点」を見つけ出し、就職活動に対する自分の価値観を再認識する方法をご紹介します。心理学者G.A.ケリーの「役割構成レパートリーテスト」を利用したワークです。ぜひ試してみてください。

  1. まず、あなたと友人Aにあって、友人Bにないものを書き出します
  2. あなたと友人Bにあって、友人Aにないものを書き出します
  3. あなたと友人Bにあって、友人Cにないものを書き出します
  4. あなたと友人Cにあって、友人Bにないものを書き出します
あなた 友人A 友人B 友人C
(1) ×  
(2) ×  
(3)   ×
(4)   ×

 人としての個性、就職や仕事への考え方の共通点や相違点は何でしょうか?

 相談者U.Sさんは、内定をもらった友人、内定をもらえそうな友人たちと自分を比較し、下記の4つを書き出しました。

●(1)〜(4)のワークで書き出したこと

  1. 安定志向
  2. ユニークな発想や感性を重視する
  3. マイペース
  4. 堅実な考え方

●上記のワークで気付いた自分の価値観

  • 自分は比較的、安定している堅実な生き方を望んでいる
  • 穏やかな社風、地域密着型の企業で、自分のアイデアを生かせるところが希望である
  • この観点で、再び就職活動を継続したい

 いかがでしょうか。ワークでは、このように「あなたの価値観」が出てきます。冷静に分析すれば自分の優先したいものが明確になり、今後の方針が立てやすくなります。他人に惑わされることも減るでしょう。人との競争ではなく、自分の価値に従って生きていけば、楽になることもあるのです。

【参考文献】

  • 遠藤由美『社会心理学―社会で生きる人のいとなみを探る』ミネルヴァ書房、2009年
  • 唐沢穣・池上知子・唐沢かおり・大平英樹『社会的認知の心理学 社会を描く心のはたらき』ナカニシヤ出版、2001年
  • 多湖輝『「弱いと思っていた自分」が意外に強くなれる心理トレーニング』大和書房、2003年
  • マイケル・J・マホーニー編『認知行動療法と構成主義心理療法 理論・研究そして実践』金剛出版、2008年

筆者プロフィール

ピースマインド

松浦 慶子

ピースマインド


臨床心理士・日本カウンセリング学会認定カウンセラー。

国際基督教大学心理学科卒業、筑波大学大学院教育研究科カウンセリング専攻修了 。大学、専門学校での学生相談や講師、精神科睡眠障害外来での医療相談、EAP機関・ピースマインドにて社員や家族のカウンセリングなど、幅広く相談活動を行っている。



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