(4)RemoteAppで提供するアプリケーションの登録
今度はRemoteAppサーバの管理ツールにてユーザーに提供するアプリケーションを登録する。
RemoteAppサーバのスタート・メニューから、[管理ツール]−[リモート デスクトップ サービス]−[RemoteApp マネージャー]を起動し、右側の操作メニューから[RemoteApp プログラムの追加]をクリックする。RemoteAppプログラムの追加ウィザードが起動するので、そのマシンにインストールされているアプリケーションからRemoteAppで提供するものを選択するだけで設定は完了する。今回はExcel 2010, PowerPoint 2010, Word 2010の3つを選択しておく。
RemoteAppで提供するアプリケーションを登録する[B]
RemoteAppで提供するアプリケーションを選ぶこのウィザードはWindows Server 2008のRemoteAppと同じように見えるが、実は大きな拡張がなされており、上の画面で[プロパティ]ボタンをクリックすると、公開する各アプリケーションに対してユーザーを限定できるようになっている。Active DirectoryのグループとRemoteAppの各アプリケーションを関連付けしておけば、グループの設定によって自動的に処理が行われるため、利用する権利を持たないユーザーに対しては、VDIポータルにそのアプリケーションが表示されないし、実行もできない。
[C]
RemoteAppのアプリケーションを利用できるユーザーを制限する(5)TS Web Access Computersローカル・グループの設定
RemoteApp関連の最後の作業として、RemoteAppサーバの「TS Web Access Computers」というローカル・グループにHyper-VサーバおよびRD Webアクセス・サーバのコンピュータ・アカウントを追加しておく。
RD Webアクセス・サーバをTS Web Access Computersグループに追加するこの作業によって、VDIポータルには、仮想マシン・プールと[マイ デスクトップ]のアイコンに加えてRemoteAppのアプリケーション・アイコンも表示される(作業後、アイコンが追加されるのにしばらく時間がかかることがある)。 ユーザーは、自分が使いたいものを使いたいときに選択してリモートから利用できるようになる。
VDIポータルに表示されたRemoteAppアプリケーションさて、ここまで見てきたように、VDIはポータルを経由してさまざまなリソースにアクセスする環境を提供している。ただ、ポータルを経由せずにスタート・メニューからアクセスできたら便利ではないだろうか?
RemoteAppと仮想デスクトップをスタート・メニューから利用できるようにした例その要望に応えるべく、Windows 7/Windows Server 2008 R2のコントロール・パネルには「RemoteAppとデスクトップ接続」という設定項目が追加されている(コントロール・パネルで「RemoteApp」を検索するとすぐ見つけられる)。ここで設定をすることで、VDIポータル上に表示されていたアイコンをスタート・メニューにも表示し、VDIポータルを経由せずにリソースにアクセスできるようになる。
VDIポータルのRemoteAppと仮想デスクトップをスタート・メニューに登録する[D]
RD Webアクセス・サーバとの接続URLを指定する[E]
ウィザード完了後の[RemoteApp とデスクトップ接続]アプレットまた、この設定を半自動化するために、VDI管理画面から構成ファイルを出力することもできる。具体的には、RD Webアクセス・サーバでサーバ・マネージャを開き、その左ペインで[リモート デスクトップ サービス]−[リモート デスクトップ接続マネージャー]を右クリックして[構成ファイルの作成]を選ぶ。ダイアログが表示されたら前述の接続URLを指定して、構成ファイル(拡張子は.wcx)を保存する。各クライアント・マシン上ではその構成ファイルをダブルクリックするだけで、コントロール・パネルを開かずに長いURLを入力することもなく設定が完了するというわけだ。
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