連載
» 2011年06月28日 00時00分 公開

孤独なエンジニアが、楽しく勉強する機会を増やすには仕事を楽しめ! エンジニアの不死身力(14)(1/2 ページ)

あなたはエンジニアの仕事を楽しんでいますか? この連載では、仕事を「つらいもの」から「楽しいもの」に変えるためのヒントを考えていきます。

[竹内義晴,特定非営利活動法人しごとのみらい]

地方は勉強会やセミナーが少ないけれど……

 先日、東京に住む知人から「竹内さんは地方に住んでいて、どのようにモチベーションを維持しているのですか?」と尋ねられました。

 知人によれば、「地方に行くと書店が少なく、あってもベストセラーやタレント本しかない」「セミナーや講演会がなく、刺激がない」「勉強会の機会もなく、情報を得たり、議論したりする場がない」とのこと。知人は地方出身で、勉強する機会が少ないことを知っているからこそ、このような疑問を持ったそうで す。

 確かに、書籍は学習意欲を誘いますし、セミナーや講演会で聞く著名人の生の声は刺激的です。勉強会に参加して意欲的なエンジニアと出会うと、「よし、私も頑張ろう!」と思えます。

 一方、「地方在住である」「職場の中に勉強し合える仲間がいない」といった理由で、意欲的に勉強をする機会が得られない人の声も聞きます。「1人だけでは、どうやってモチベーションを維持したらいいか分からない」「意欲的なエンジニアとつながり、情報を分かち合う機会がない」「ああ、都会はいいなあ」とつぶやきながら、今日もモニタの前に座って、孤独に開発しているエンジニアもたくさんいるのではないでしょうか。

 私は新潟県の山間に住んでいます。都会に比べると人が少ないので、意欲的に勉強をする機会は圧倒的に少ないのが現実です。ですが、地方在住でもモチベーションを維持し、楽しく仕事をしています。

 そこで今回は、住まいや職場環境の都合で仕事へのモチベーション維持が難しいと感じるエンジニアのために、「意欲的に勉強をする機会を作り、モチベーションを維持・向上させていくポイント」をお話しします。

なぜ、意欲的に勉強をする機会が作れないのか

 「意欲的に勉強したい。でも、できない」……この理由について、皆さんは何を挙げますか? 私がかつてそうであったように、「お金」と答える人が多いのではないかと思います。 使えるお金がたくさんあれば、都会に行って勉強すればいいわけです。しかし、それがなかなか、かないません。

 例えば私の場合、東京で開催されるセミナーに参加する場合、新幹線を使うと往復の旅費が2万円弱、宿泊が入ると3万円弱になります。以前、資格を取得するために10日間にわたる講座を受講したことがあります。講座代だけでも相当の金額でしたが、それ以外にも旅費交通費として数十万円かかりました。

 「お金がないことを理由にするな」

 「投資は後で回収できる。しかし、時間は回収できないから自己投資しよう」

 「できないんじゃない、やらないんだ」

 確かにこれらの意見には一理あります。しかし、限られたお金の中で勉強をする機会を作れず、二の足を踏んでいるエンジニアはたくさんいるでしょう。

「出した分だけ得られる」――お金への未練を断ち切る

 「だから地方でも開催してください!」と、地方でのセミナーや勉強会の開催を懇願する気持ちはよく分かります。ですが実際は、なかなか地方で開催されず、意欲的に勉強をする機会が得られないのが実情です。やはり、こちらから出かけていく必要がありそうです。

 もし、勉強をする機会を得られない理由がお金なのだとしたら、どこかでお金への未練を断ち切る必要があります。このような場合、私は「出した分だけ得られる」と考えるようにしています。「出す」というのは、時間、お金、やる気などです。

 本来、講座の内容とそれに使った時間・お金には何の関係もありませんが、私の経験では決意と得る知識の量は比例するようです。先ほど、旅費・交通費を数十万円かけてセミナーに参加したお話をしました。講座への参加の決意は相当なものでしたが、自分のお金と時間を使ったせいか、勉強した知識は今でもかなり役立っていますし、その時に出会った人とは交流を続けていてたくさんの刺激をもらっています。逆に、お金を使わず適当な気持ちで受けた講座は、あまり記憶に残っていません。

 もちろん、「開催地に近い人はいいな、うらやましいな」と思います。しかし、それだけでは前へ進めないので「出した分だけ得られる」と考え、お金への未練を断ち切るようにしています。

できるだけ安く、本から知的情報を得よう

 次に、本を使って意欲的に勉強をする方法を紹介します。

 今はインターネット書店を使えば、地域にかかわらず欲しい本が手に入ります。通常、新しい本は1冊1000円強、月に数冊買うと数千円。技術書などの場合は、数冊買っただけで1万円以上いくことがあります。これはそれなりに痛い出費です。私は本を読むのが好きで、一時は1日1冊ぐらいのペースで読んでいた時期がありましたが、お金がかかって仕方がありませんでした。

 そこで、私が利用したのが「古書店」です。町の中心部に行けば、読み終わった本を買取・販売する書店があるので、そこを活用しました。

 古書店を賢く使うポイントは、「購入する本のタイプを選ぶこと」にあります。エンジニアが読む技術書は、最新か否かが重要なので、古書店で買うには不向きです。一方、一般的なビジネス書や自己啓発書は、最新刊と比較してもさほど内容が変わらないので、古書店で買うには向いています。

 私は以前よく、古書店の105円のコーナーでビジネス書や自己啓発書を手当たり次第「大人買い」していました。10冊買っても1050円なので、新しい本を買う時みたいな躊躇(ちゅうちょ)はありません。むしろ、1冊の新刊を読むよりも、同じジャンルの本を複数冊読むことで、「この部分についてはどの著者も同じことを言っている」という普遍的な共通点を見いだすことができました。今も本棚に置いてある本の中には、105円コーナーで買ったものがたくさんあります。

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