米Googleは11月26日、クラウドストレージ料金の値下げなどを柱とする「Google Cloud Platform」の強化を発表した。
米Googleは11月26日、クラウドストレージ料金の値下げなどを柱とする「Google Cloud Platform」の強化を発表した。
Google Cloud Platformは、Google App Engine、Cloud Storage、Big Query、Compute Engineなどで構成されるサービス。今回、標準的なCloud Storageの料金を20%引き下げるとともに、データ可用性の低下と引き換えに価格を抑えた「Durable Reduced Availability」(DRA)ストレージのプレビュー版を導入した。
DRAは余分なデータ複製を減らすことによってコストを削減。レイテンシや耐久性は標準のCloud Storageと変わらないため、スケジュール変更が容易なバッチ処理や、データへの迅速なアクセスが重視されるバックアップなどの用途に適していると説明している。
改訂後の料金は、最初の1TBまでが、従来の月額0.12ドルから標準版で0.095ドルに引き下げられ、DRAは0.07ドルとなる。
さらに、データの旧バージョンの履歴を自動的に保存できる「Object Versioning」の機能が導入され、手違いやアプリケーションエラーによるデータの上書きや削除に対応できるようになった。
6月に限定プレビューを開始した「Google Compute Engine」では、これまで標準で4種類のインスタンスを提供してきたが、これを拡張し、36種類のインスタンスを用意。大量のメモリを消費するアプリケーション用の「High Memory Instance」と、メモリをそれほど必要としないアプリケーション向けに価格を抑えた「High CPU Instance」の提供を順次開始する。エフェメラルディスクを必要としないアプリケーション向けに「ディスクレス設定」のオプションも用意する。4種類の標準インスタンスの料金は約5%引き下げる。
新機能の「Persistent Disk Snapshotting」は、ディスクのバックアップを作成してGoogleのデータセンター間で移動させ、新しい仮想マシン構築用のスナップショットとして利用できる。
欧州のデータセンターも拡張され、Google App Engineなどを利用する顧客が、アプリケーションやデータや仮想マシンを欧州のデータセンターにデプロイできるようになった。
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