米インテルが推進する「ラックスケールアーキテクチャ」を米ラックスペース・ホスティングが導入。迅速なサービス提供が可能な「サービス指向データセンター」を具現化する。
米インテルはデータセンター事業者のニーズをくんだ製品提供を進めている。米国で開催中のイベント「The Datacenter Press & Analyst Day」では、データセンター向けのプロセッサ開発ロードマップを披露、「高密度でエネルギー効率が高いシステム向けにより優れたパフォーマンスを実現」するとしている(関連記事)。
同イベントの「未来のクラウドインフラアーキテクチャ」と題したセッションでは、米インテル クラウドプラットフォームグループ ゼネラルマネージャであるジェイソン・ワクスマン氏が登壇、米ラックスペース・ホスティングがハイブリッドクラウドソリューションの一環として、インテルのラックスケールアーキテクチャ(RSA)ビジョンに基づいたサーバラックを導入したことを発表した。ラックスペース・ホスティングは、Open Compute ProjectやOpenStack Foundationにも参加している。
ラックスケールアーキテクチャは、プロセッサやメモリ、ストレージなどの集合体を、それぞれ1つのモジュールとして扱っていくもの。プロセッサの集合体を単一のプロセッサのように扱い、メモリ、ストレージも同様に管理する仕組みだ。一般的なラックマウントサーバでは、CPUとマザーボード、メモリの組み合わせを考慮する必要があるが、RCAではこれらの差異をモジュールが吸収する。
このアーキテクチャ自体は既に発表されていたが、今回は、実際の採用例が示された形だ。ラックスペース・ホスティングが導入したものは、Xeonプロセッサ+SSD搭載のネットワークコントローラを備えたサーバラックである。インテルの発表によると、このデザインは初の商用ラック型ソリューションの導入事例だという。
x86系プロセッサにネットワーク制御の機能を持たせることで、ネットワークのソフトウェア制御によるSDN実現を容易にし、サービス立ち上げを迅速に行えるようにする狙いだ。
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