米Microsoftは、企業向けの新しいクラウド製品やサービスを発表した。Windows Azureの値下げやビッグデータ分析サービスなどの強化を通じ、競合する米Amazon Web Servicesに対抗する。
米Microsoftは2013年10月7日、企業向けの新しいクラウド製品やサービスを発表した。Windows Azureの値下げやビッグデータ分析サービスなどの強化を通じ、競合する米Amazon Web Services(AWS)に対抗する。
Windows Azureの料金は、Enterprise Agreement(EA)契約を結んでいる顧客を対象に同年11月1日から値下げする。オンプレミスシステムで利用するソフトウェアへの投資を活用して、クラウドの採用を促す狙い。Windows Azureのブログでは、「企業向け料金の値下げによって、コンピュータ、ストレージ、帯域幅といったサービスに関してAWSよりも優位に立つ」と明言した。
ビッグデータ分析の分野では、Apache Hadoopを利用した「Windows Azure HDInsight Service」の提供を同年10月中に開始する。同サービスはExcelやPower BI for Office 365などのビジネスインテリジェンスツール、SQL Serverに対応。Power BIを使うと、クラウド上にあるプライベートやパブリックのデータを組み合わせて分析できる。
また、「SQL Server 2014」の第2プレビュー版も同年10月14日の週に公開する。新バージョンではインメモリ技術を提供し、処理性能が10〜30倍向上するとしている。Windows Azureにも対応し、クラウドバックアップ機能や災害復旧機能を提供する。
同年10月18日には「Windows Server 2012 R2」と「System Center 2012 R2」、「Visual Studio 2013」、「.NET Framework 4.5.1」の提供を開始し、ハイブリッドクラウドインフラ構築やアプリケーション開発を支援する。さらに、「System Center Configuration Manager」と合わせてBYOD対応強化を図った「Windows Intune」の新版も同日提供開始する。
CRMソフトの次期メジャーバージョンとなる「Microsoft Dynamics CRM Online Fall ’13」は同年10月中に提供予定。コンテキスト情報を通じて分析力を深め、顧客との関係強化を支援するとしている。
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