年金手帳に離職票、それからそれから…… 退職に際して会社から受け取るべき5つの書類などを説明しよう
※この連載は「退職・転職・失業生活 裏表 実践マニュアル」(北村庄吾著)の第5章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。データなどは、書籍出版(改定)時のものです。実際に使われる場合は、最新の情報をご確認ください。
会社から次のものを返してもらったかをまず確認しよう。これらの書類がないと、後々大変な損をすることになる。会社から返してもらう(受け取る)ものは、年金手帳、雇用保険被保険者証、離職票、給与所得の源泉徴収票、退職所得の源泉徴収票の5つだ。
年金手帳と雇用保険被保険者証の2つは、会社で管理し退職時に返却するケースも多い。また、会社で預かっていない場合は個人に渡されているはずなので、保管場所の確認が必要だ。万が一紛失していたら、再発行してもらえる。雇用保険被保険者証は、失業保険を受ける際に必ず必要になるので確認しよう。
あってはならないことだが、一部の会社では社会保険料や雇用保険料を給与から天引きしながら、実は加入していないケースもある。株式会社や有限会社は社会保険、雇用保険に強制的に加入しなければならないことになっており、そうした行為は違法だ。
この場合には、給料から雇用保険料が差し引かれたことが書類などで証明された最も古い日までさかのぼって加入できるので、ハローワークで相談してみよう。
北村庄吾著
日本実業出版社 1365円(税込み)
会社を辞めるときに誰もが直面する、保険や年金、税金の問題。退職という人生の節目に際して、在職中から退職後に知っておかなければならない知識や手続きのポイントを紹介する。
北村庄吾
中央大学卒業 社会保険労務士 ファイナンシャルプランナー
総合事務所Brain、ブレインコンサルティングオフィス代表。「やさしくわかる給与計算と社会保険事務のしごと」「社会保険労務士最短最速合格法」など著書多数。
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