マイクロソフト、クラウドとモバイルにフォーカスした企業向け新サービスを発表Microsoft Azure情報アップデート

米マイクロソフトは開発者向けイベント「TechEd North America 2014」を開催。クラウドとモバイル分野での企業向けの新しいサービス/製品を発表した。

» 2014年05月13日 16時40分 公開
[鈴木聖子@IT]

 米マイクロソフトは2014年5月12日、テキサス州ヒューストンで開催した開発者向けの年次イベント「TechEd North America 2014」において、「クラウドファースト」「モバイルファースト」をテーマとした企業向けの新サービス/新製品を発表した。

 ハイブリッドクラウドの普及を目指すサービスとして、Microsoft Azureとオンプレミス環境の間でプライベート接続を確立できる「Microsoft Azure ExpressRoute」の即日提供開始を発表。AT&TやBT、Level 3などのパートナー各社と提携して、高速でセキュアかつ安定性の高いサービスの提供を目指す。

 また、複数の仮想マシン間でファイル共有を可能にする「Microsoft Azure Files」や、クラウド経由でAPIを管理できる「Azure API Management」のプレビュー版も公開した。

 クラウド向けのセキュリティ対策では、災害復旧サービス「Microsoft Azure Site Recovery」(旧称:Hyper-V Recovery Manager)のプレビュー版を6月から公開する。同サービスでは仮想マシンやサービスをMicrosoft Azureに保存して、データセンターに障害が起きた場合の復旧に利用できる。

 プレビュー版が公開された「Microsoft Antimalware for Azure」は、クラウドサービスと仮想マシンの両方にマルウェア対策エージェントをインストールするサービスだ。さらに、SymantecやTrend Microと提携して、Azure仮想マシンと連携したサービスも発表した。

 法人向けの「Microsoft Office 365」では、7月から新しい暗号化技術を提供し、SharePoint OnlineおよびOneDrive for Businessに保存された全ファイルを独自の鍵で暗号化できるようにする。この両サービスでは6月から、現在Exchange向けに提供されているデータ流出防止機能も利用できるようになる。

 モバイル分野では、リモートデスクトップとMicrosoft Azureのサービスを組み合わせた「Azure RemoteApp」のプレビュー版が披露された。従業員の端末に「Microsoft Remote Desktop」クライアントをインストールすれば、iPadやiPhoneを含む多様な端末から、会社のアプリケーションにセキュアにアクセスできるようになる。

 デベロッパー向けでは「ASP.NET」次期バージョンのプレビュー版や、Apache Cordova向けのVisual Studioツールのプレビュー版を披露。同ツールではHTMLやJavaScriptを使ってマルチデバイス対応のハイブリッドアプリケーションを開発できるという。また、ユニバーサルWindowsアプリに対応した「Visual Studio 2013 Update 2 RTM」もリリースされた。

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