米オラクルが独自のOpenStackディストリビューションのプレビュー版を披露した。また、米レッドハットも「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5.0」のβ版を発表した。
米オラクルは2014年5月13日(米国時間)、米ジョージア州アトランタで開催された「OpenStack Summit」において、Oracle LinuxやOracle VMとの連携機能などを盛り込んだ同社独自のOpenStackディストリビューションのプレビュー版を披露した。また、米レッドハットも同日、「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5.0」(RHEL-OSP 5.0)のβ版を発表した。
オラクルのOpenStackディストリビューションはOracle Linuxの最新版と、Oracle VM 3.3のβ版に対応し、両ディストリビューションと組み合わせて追加料金なしで提供する。OpenStackのコンピューティング、ネットワーキング、ストレージ管理などのサービスは、Oracle Public Yum ServerやUnbreakable Linux Network(ULN)からダウンロードできる。
一方、レッドハットのRHEL-OSP 5.0 β版は、OpenStackの最新版である「Icehouse」と、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)7」のβ版を組み合わせ、拡張性が高くセキュアなクラウド基盤構築ソフトウェアを目指している。
RHEL 6に対応した2番目のリリースも間もなく公開される予定で、当分の間はRHEL 6とRHEL 7の両方をサポートし、顧客がいずれかを選べるようにするとのことだ。
今回発表されたβ版では、コンピューティング機能やストレージ機能「Cinder」、ネットワーキング機能「Neutron」などの強化が盛り込まれ、導入のシンプル化も図られている。OpenStack導入の初期段階、あるいは「Red Hat Cloud Infrastructure」などの製品を使ってオープンハイブリッドクラウド環境にリソースを移行させているユーザーに適しているという。
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