米グーグルが他社クラウドストレージからの乗り換え支援ツールを公開した。このツールを使えば、Amazon S3やHTTP/HTTPSサーバーから手軽にデータを移行できるようになる。
米グーグルは2014年6月19日、他社のクラウドストレージサービスから自社の「Google Cloud Storage」への乗り換えを支援するための新しいツール「Online Cloud Import」の限定プレビュー版を公開した。
これにより、米Amazon Web Services(AWS)の「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)や、HTTP/HTTPSサーバーから手軽にデータが転送できるようになるという。
Online Cloud Importは、グーグルの高性能なネットワークを利用することで、自分のCloud Storageにオンラインで高速にデータをインポートできる。ログファイルやメディアライブラリといったTB(テラバイト)級の大きなデータの移行には、コストや時間がかかるという顧客の声に対応したという。
また、Online Cloud Importは簡単にデータの転送と同期ができるように、データ転送用の一時的な格納場所を作成する機能や、他社のストレージからGoogle Cloud Storageへ定期的に同期を行うための機能も提供する。同期機能では、ファイルの作成日やファイル名でフィルタリングを設定したり、インポート時間を指定したりすることも可能だ。同期が完了した場合には、メールで通知を受け取るように設定することもできる。
グーグルではOnline Cloud Importを、既存のコマンドラインツール「gsutil」や、オフライン用の「Cloud Storage Offline Disk Import」を“補完する存在”であると説明している。
グーグルによると、転送するデータが10TB未満の場合は「gsutil」、何百TBものオフラインデータには「Cloud Storage Offline Disk Import」の方が適しているとのことだ。なお、Online Cloud Importは無料で利用できる。
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