かつて私が転職のお手伝いをしたAさんは、その後、毎年お正月明けに「丸山さん、ちょっと相談したいことがあるんですが」と連絡してきます。
私「どうしたんですか、転職のご相談ですか?」、Aさん「いや、違います。転職してこの1年間、私はこんな仕事をしてきましたが、この方向で続けて良いと思いますか? 仕事の内容に比べて、給料は高すぎませんか?」。Aさんはいつもこんな風に相談をされていきます。
Aさんは、定期健康診断をするように、私を使って定期キャリア診断をしているのです。定期診断をすることで、今後どの方向に進めばよいのか、市場のニーズからずれていないかなどが分かります。彼は私を、主治医ならぬお抱えヘッドハンターとして活用しているのです。
「自分の気持ちや進みたい方向性」と「今の自分の市場価値」とのバランスを定期的に把握しておくことは、より良い選択をするために有効です。そのためにわれわれのようなヘッドハンターをうまく使い、気軽に相談してみるのはよい方法だと思います。
クライス&カンパニー 代表取締役社長
リクルートで人事採用担当を約7年経験後、現社を設立。転職希望者面談数は1万人を超え、その経験と実績に基づいたカウンセリングは業界でも注目されている。「人の根っこのエネルギーを発掘する作業が、われわれの使命」がモットー。著書「そのひと言で 面接官に嫌われます」(青春出版社)、「キャリアコンサルティング」(翔泳社)
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