Windows 8/8.1では、Windows Updateの自動更新が実行される時刻や間隔の設定項目が、Windows Updateのアプレットからなくなっている。Windows 7以前のように設定を変更するには?
対象OS:Windows 8/Windows 8.1/Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2
Windows Updateはデフォルトで、毎日午前2時あるいは午前3時といったスケジュールで更新プログラムを自動的に適用する(いわゆる「自動更新」だ)。Windows 7/Windows Server 2008 R2までは、この自動適用の開始時刻やサイクル(間隔)をコントロールパネルの[Windows Update]−[設定の変更]で変更することが可能だった。
ところがWindows 8やWindows 8.1では、上の設定画面から適用時刻/間隔の設定項目がなくなっている。本TIPSでは、以前のように適用時刻のスケジュールを変更する方法を紹介する。
Windows 8/8.1やWindows Server 2012/2012 R2の場合、Windows Updateによる更新プログラムの自動適用は、デフォルトで「自動メンテナンス」というタスクの一部として実行される。
この自動メンテナンスには、システムが正常かどうか診断したり、(更新プログラムを含む)ソフトウエアを更新したり、セキュリティスキャンを実施したり、といった他の作業も含まれる。デフォルトでは毎日午前2時あるいは午前3時に実行される(ただしユーザーがコンピューターを使用している場合は、アイドル状態になるまで自動メンテナンスは延期または一時停止される)。
従って、更新プログラムの自動適用時刻を変更するには、自動メンテナンスの開始時刻を変更すればよい。それには、コントロールパネルから「Windows Update」のアプレットを開いて、以下のように操作する。
上記の手順で更新プログラムの適用時刻は変更できる。だが適用の間隔については、自動メンテナンスに実行間隔の設定がなく、「毎日」というサイクルでしか実行できない*1。
*1 自動メンテナンスはタスクスケジューラーのタスクとして実装されている。そのため、タスクスケジューラーで該当タスクの実行サイクルを変更すればよさそうだ。しかし、いつのまにか設定がリセットされて元の「毎日」というサイクルに戻っていた、という報告もネットでは目にする。自動メンテナンスのタスクをむやみに手動で変更するのは、気を付けた方がよさそうだ。
そこでグループポリシーを活用すると、更新プログラム適用を自動メンテナンスから分離独立して別個に実行することで、これを実現できる。ただしWindows 8/8.1無印エディションでは、グループポリシーを利用できないため、以下の設定はできない(レジストリ操作などで実現することは不可能ではないようだが、設定が複雑なのでお勧めできない)。
単体のコンピューターの設定を変更する場合は、ローカルグループポリシーエディター(gpedit.msc)を起動する。Active Directory環境で設定を行う場合は、適用したいActive Directoryのグループポリシーを選択した上で、グループポリシー管理コンソールを利用する。設定項目は共通だ。以下では、Windows 8.1での設定画面を例に挙げる。
まず、管理者権限を持つユーザーアカウントでサインインしてから、[Windows]+[R]キーを押して[ファイル名を指定して実行]ダイアログを開き、「gpedit.msc」と入力・実行する。
ローカルグループポリシーエディターが起動したら、左ペインのツリーから[コンピューターの構成]−[管理用テンプレート]−[Windowsコンポーネント]−[Windows Update]を選択する。次に、右側のペインから[自動更新を構成する]をダブルクリックし、表示されたダイアログで以下のように設定する。
これで設定変更は完了だ。
*2 Windows 8/Windows Server 2012の場合、上記のグループポリシーの設定を実現するには、次の更新プログラムを事前に適用しておく必要がある。
もっとも、Windows Updateで最新の更新プログラムを適用していれば、上記のものも適用済みのはずだ(正確には、上記のものを含む最新のロールアップが適用済みのはずだ)。従って、インストールしたばかりで更新プログラムが未適用のWindows 8/Windows Server 2012だけ注意すればよいだろう。
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