まずAccessを起動し、「空のデスクトップデータベース」を選択する(図2)。
図3の画面が表示されるので、「ファイル名」に「顧客管理.accdb」と入力し、保存場所には「フォルダー」のアイコンをクリックして任意のフォルダーを指定し、「作成」ボタンをクリックする。
Accessが起動すると、画面構成は図4のようになっている。この画面はフォームデザイン画面の画面構成だ。
最初に表示される、Accessメニューの左端の「表示」アイコンの「▼」をクリックして、「デザインビュー」を選択する(図5)。
表示される画面で「テーブル名」を指定する。今回は「顧客管理テーブル」と指定して「OK」ボタンをクリックする(図6)。
データの定義画面が表示されるので、ここで各項目を定義していく。「ID」はデフォルトのままとしておく。「氏名」「性別」「年齢」「郵便番号」「住所」「電話番号」を定義していく。
「性別」の項目で下に表示されている項目から「ルックアップ」を選択し、「表示コントロール」に「コンボボックス」を選択する。すると各設定項目が表示されるので、「値集合タイプ」に「値リスト」を選択し、「値集合ソース」に「男;女」と入力する。
「表示コントロール」と「値集合タイプ」には、入力欄の右端でクリックするとドロップダウンリストが表示され、その中から値を選択できるようになっている。「値集合ソース」には直接「男;女」と入力する。「性別」を設定すると図7のようになる。
「氏名」「性別」「電話番号」「郵便番号」には「短いテキスト」を指定し、「年齢」には「数値型」を、「住所」には必ず「短いテキスト」を指定しておく必要がある。後ほどフォームを作成する際に、「リストボックス」を配置して、各項目を表示する際に、「長いテキスト」を指定しておくと、「選択可能なフィールド」内に「住所」の項目が表示されない。原因は分からないが、「短いテキスト」に指定している場合には表示されるので、必ず「短いテキスト」を指定しておいてほしい。
全て指定すると図8のようになる。
「ID」の「オートナンバー型」は、Accessが自動的に連番を振ってくれる。また「ID」の頭にある「鍵」マークは「主キー」を表す。
AccessなどのRDBでは、クエリ、フォーム、およびリポートを使って、別のテーブルに格納されている情報の検索および収集を高速に実行できるという機能が重要になる。これを実現するには、格納されたレコードを一意に識別するフィールドが、各テーブルに設定されている必要がある。この情報をテーブルの「主キー」と呼ぶ。
テーブルの「主キー」を設定すると、一意性を保証するために、「主キー」フィールドには重複する値や、Null値を入力できなくなる。
今回は、「ID」にデフォルトで「主キー」が振られているので、そのままにしているが、「主キー」は、任意の「フィールド」に指定できる。任意のフィールドの項目を選択し、マウスの右クリックで表示されるメニューから「主キー」の選択が可能だ(図9)。
では、各フィールドの定義画面を閉じよう。「顧客管理テーブル」の右隅上の「×」ボタンで閉じる。すると、テーブルの保存を尋ねてくるので「はい」を選択する。
左の「テーブル」内(ナビゲーションウインドウ)に表示されている「顧客管理テーブル」をダブルクリックする。今、定義した項目が一覧で表示される。この画面からでもデータの入力が可能なので、何件か試しにデータを入力してみよう。
「ID」は自動的に振られるので入力する必要はない。「性別」の項目ではコンボボックスから「男」「女」を選択できる(図10)。
各項目の幅が狭いので適当な幅に広げる。試しに10件のデータを入力してみた。「顧客管理テーブル」の右隅の「×」をクリックして閉じる。項目の幅を広げたりしていると、「レイアウトの変更を保存しますか?」と尋ねてくるので「はい」を選択する。
さて、データの入力できることは確認できた。これからいよいよフォームを作成し、先ほど作ったテーブルに、「VBE(Visual Basic Editor)」を起動して、VBAでデータを登録していくプログラムを作成する。これからが、いよいよ面白くなってくる。今回はこれで終わりだが、次回をお楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。
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