オンプレミスでPaaSを提供する「Bluemix Local」をIBMがリリースした。同期技術「Relay」で、常にパブリックな「Bluemix」と同じ環境にアップデートできる。
米IBMは2015年10月1日(現地時間)、これまでパブリッククラウドのPaaS(Platform as a Service)として提供していた「Bluemix」を、顧客のデータセンターで実現する製品「Blumix Local」をリリースした。
Bluemix Localの基となった「Bluemix」は、オープンソースで開発されているPaaS基盤ソフトウエアである「Cloud Foundry」をベースにIBMが商用化したもの。「Java」や「Ruby」「Node.js」「MySQL」やNoSQLなど、アプリケーションの開発環境、実行環境があらかじめ用意されており、すぐに開発と実行に取り掛かることができる。
Bluemixは、2014年6月にIBMのPaaS型クラウドサービスとして正式にサービスイン。同年11月には、パブリッククラウド内で特定顧客がリソースを占有できるシングルテナント版の「Bluemix Dedicated」を発表していた。
Bluemix Localは、IBMが開発した「Relay」と呼ばれるテクノロジによってパブリッククラウド版のBluemixと同期したアップデートを行うことができるため、常に自動的に最新の状態に保たれる。
また、パブリッククラウド版のBluemixと同様に、IBMやサードパーティが提供するBluemix対応のアプリケーションやAPI(Application Programming Interface)をBluemix Localでも利用可能。サービスカタログやAPIの管理機能も提供される。
さらに、一つの管理コンソールで、パブリッククラウド版のBluemixもBluemix Localも統合的に管理できる。
今回リリースしたオンプレミス版のBluemix Localによって、IBMはBluemixをパブリッククラウド、仮想プラべートクラウド、プライベートクラウドの三種類で展開することになり、いわゆるハイブリッドクラウド環境におけるアプリケーションの開発環境、実行環境を全てBluemixで統一して提供できるようになった。
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