IBMがオンプレミスでPaaSを提供する「Bluemix Local」をリリースクラウドからローカルへ。ハイブリッドで使えるPaaS環境を整備

オンプレミスでPaaSを提供する「Bluemix Local」をIBMがリリースした。同期技術「Relay」で、常にパブリックな「Bluemix」と同じ環境にアップデートできる。

» 2015年10月07日 13時34分 公開

 米IBMは2015年10月1日(現地時間)、これまでパブリッククラウドのPaaS(Platform as a Service)として提供していた「Bluemix」を、顧客のデータセンターで実現する製品「Blumix Local」をリリースした。

 Bluemix Localの基となった「Bluemix」は、オープンソースで開発されているPaaS基盤ソフトウエアである「Cloud Foundry」をベースにIBMが商用化したもの。「Java」や「Ruby」「Node.js」「MySQL」やNoSQLなど、アプリケーションの開発環境、実行環境があらかじめ用意されており、すぐに開発と実行に取り掛かることができる。

 Bluemixは、2014年6月にIBMのPaaS型クラウドサービスとして正式にサービスイン。同年11月には、パブリッククラウド内で特定顧客がリソースを占有できるシングルテナント版の「Bluemix Dedicated」を発表していた。

 Bluemix Localは、IBMが開発した「Relay」と呼ばれるテクノロジによってパブリッククラウド版のBluemixと同期したアップデートを行うことができるため、常に自動的に最新の状態に保たれる。

 また、パブリッククラウド版のBluemixと同様に、IBMやサードパーティが提供するBluemix対応のアプリケーションやAPI(Application Programming Interface)をBluemix Localでも利用可能。サービスカタログやAPIの管理機能も提供される。

 さらに、一つの管理コンソールで、パブリッククラウド版のBluemixもBluemix Localも統合的に管理できる。

 今回リリースしたオンプレミス版のBluemix Localによって、IBMはBluemixをパブリッククラウド、仮想プラべートクラウド、プライベートクラウドの三種類で展開することになり、いわゆるハイブリッドクラウド環境におけるアプリケーションの開発環境、実行環境を全てBluemixで統一して提供できるようになった。

「IBM Cloud」のWebページではどのクラウドであっても単一の操作環境を提供することが示されている

(本記事はPublickeyから許可を得て@IT向けに加筆修正して転載しています。転載元記事

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