日本オラクルがクラウド推進に向けたパートナー戦略を発表パートナーとの新しい関係を構築

日本オラクルは、「Oracle PartnerNetwork Cloud Program」を国内に展開する。同社のクラウドサービス「Oracle Cloud」のパートナー企業に向けたプログラムで、Oracle Cloudの専門知識や実績を4段階で認定し、その段階に応じた特典を与える。

» 2016年02月08日 15時21分 公開
[@IT]

 日本オラクルは2016年2月8日、「Oracle PartnerNetwork Cloud Program(OPNクラウドプログラム)」の日本国内での展開を発表した。同社のクラウドサービス「Oracle Cloud」のパートナー企業に向けたプログラムで、Oracle Cloudの専門知識や実績を4段階で認定し、その段階に応じた特典を与える他、Oracle Cloudを利用した業種特化型ソリューションの展開を支援する。

 認定に当たっては、オラクルのクラウドソリューションに対する熟練性を指標とする。具体的には、「Cloud Specialization」を取得していること、「Oracle Cloud Marketplace」上でアプリケーションを販売しているかどうか、「Cloud Fixed Scope Offerings」を策定しているかどうか、顧客企業へのクラウド導入実績、クラウド専任の人員を用意しているかどうかなど。この内、Cloud Specializationはクラウドに関して高い専門性を備えているパートナーに付与されるもので、Cloud Fixed Scope Offeringsはパートナー企業のビジネスプランである。

 日本オラクルでは、こうした多方面からの評価によって、「Cloud Standard(クラウドスタンダード)」「Cloud Select(クラウドセレクト)」「Cloud Premier(クラウドプレミア)」「Cloud Elite(クラウドエリート)」の4段階でパートナー企業を認定する。同社はこのプログラムを通じてパートナー企業を巻き込み、同社のクラウドを普及させたい構えだ。

OPNクラウドプログラムの認定要件

 Cloud Standardは、同プログラムが認定する「最初の段階」とされ、オラクルのクラウドサービスについてのスキルや専門知識を持ち、特定分野あるいはオラクルの主要製品領域のうちのどれか1つに特化したソリューションを扱うパートナーに与えられる。

 Cloud Selectは、Cloud Specializationを取得するか、オラクルのクラウド技術やサービスの開発・販売を行い、オラクルのクラウドサービスを利用した顧客向けソリューションを稼働させた実績を持つパートナーに与えられる。

 Cloud Premierは、オラクルのクラウドソリューションの推進に焦点を当てて具体的にビジネスの転換を図り、横展開が可能な成功事例を有しているパートナーに与えられる。特典として、各パートナー企業の営業地域での市場開拓活動やマーケティング活動に必要なリソースが提供される。

 プログラム最上位のCloud Eliteは、高度なクラウドのスキルを備え、専門体制を整えてオラクルとの密接な協業が可能だと認められたパートナーに与えられる。特典として、市場開拓活動での優先パートナーになれる他、クラウドビジネスの拡大に取り組むときにオラクルから最大の支援が得られる。

 OPNクラウドプログラムについて、日本オラクル副社長執行役員 アライアンス事業統括 椎木茂氏は「SI、ISV、リセラーなどを分け隔てることなく、Standardのパートナーであっても実績次第でElite認定パートナーになる道筋があり、そのための教育プログラムやマーケティング支援の場を用意している」と、他ベンダーのパートナープログラムとの違いを説明。日本オラクル社長兼CEO 杉原博茂氏は「他のIaaSプロバイダーのように技術知識の優れたSIだけを対象にしたものではない。例えば、マーケティングクラウドならば、マーケティング領域のプロフェッショナル企業なども新規パートナーになっていただける可能性がある」と語り、実際に地方のマーケティング企業がOPNに参加している事例を紹介。地方・中小の多様な企業との関係性強化を目指す意気込みを語った。

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