Android StudioはIntelliJ IDEA Community EditionをベースにしたAndroidアプリ開発用のグーグル公式IDEだ
Android Studioはグーグルが提供するAndroidアプリ開発用の統合開発環境(IDE)だ。JetBrainsのJava IDEであるIntelliJ IDEAのCommunity Editionをベースとしたもので、Windows/Mac OS X/Linuxで動作する。
Android StudioはIntelliJ IDEA Community EditionをベースにしたAndroidアプリ開発用のグーグル公式IDEだ。IntelliJ IDEAをベースとして、そこにAndroid SDK、Gradle(ビルドツール)、ProGuard(難読化ツール)、Androidエミュレータ、Androidアプリ開発者ならおなじみのSDK ManagerとAVD Managerなどをパッケージングしている。
以前はEclipseが主に使われていたが、Eclipse用のAndroidアプリ開発プラグインであるADT(Android Development Tools)の開発およびサポートが2015年で終了したことから、今後のAndroidアプリ開発においてはAndroid Studioが広く使われるようになるだろう。
Android Studioの特徴を以下にまとめる。
幾つかを簡単に紹介しよう。
「インテリジェント コード エディタ」とうたうだけあって、エディタの完成度は高く、コード補完のみならず、コードの折りたたみ、静的コード解析によるコードインスペクションメッセージの表示などの機能を提供している。例えば、以下はプログラム中に文字列をハードコードしたことに対して表示されたメッセージだ。
レイアウトエディタでは、[Design]タブでドラッグ&ドロップによる各種GUI要素の配置することも、[Text]タブでXMLを記述することもできる。以下に[Design]タブで3つのウィジェットを配置した状態のレイアウトエディタ画面を示す。
Gradleはオープンソースなビルドシステムで、Android Studioには標準で組み込まれている。Android StudioではGradle用のスクリプトを記述することで、依存関係の管理、ビルド手順の構成、単一のソースからの複数のAPKファイルの生成(Android OSのバージョンに合わせたバージョンの提供、フリー版とPro版の提供など)、APKファイルへのコード署名など雑多な処理を自動的に行える。Android Studioと密に関係したビルドシステムだ。
Android Studioのインストール時には、Androidエミュレータや仮想マシンイメージも同時にインストールできる。デバッグにはこのエミュレータあるいは実機を使用できる。以下にAndroidエミュレータの実行画面を示す。
余談だが、Android Studioでは、Visual Studio Emulator for Android(以下、VS Emulator)を使ってもアプリをデバッグできる。以下はVS EmulatorとAndroid Studioを組み合わせてデバッグを行っているところだ(詳細は割愛するが、VS Emulatorで使用しているHyper-Vと、Android Studioで使用されるx86ベースのAndroidエミュレータ高速化機構である「HAXM」が衝突するので、Visual Studioを使っている方はVS Emulatorをそのまま使うのがオススメだ)。
Android Studioはグーグルが提供する「公式」のAndroidアプリ開発用統合開発環境であり、高品質なコードエディタを始め、多種多彩な機能を提供している。JavaでAndroidアプリを開発するのであれば、必須のツールといえる。
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