名刺やホワイトボードなどをスマートフォンで撮影しておくと、後から参照したり、他のメンバーと共有する際に便利だ。この際、マイクロソフトが無償で提供しているスマートフォンアプリ「Office Lens」を使うと、歪み補正やトリミングが自動的に行われて便利だ。その使い方を紹介する。
対象OS:iOS、Android、Windows Phone 8/8.1/10
名刺やホワイトボード、会議で配られた書類などをスキャンしてデジタル化しておくと、後から参照したり、他のメンバーと共有したりする際に便利だ。スマートフォンのカメラで撮影して画像データとして保存しておくだけでも紛失のリスクを避けられる。
マイクロソフトが無償で提供しているスキャンアプリ「Office Lens」を使うと、歪み補正やトリミングされた見栄えの良い画像データができ、さらに名刺の電話番号やメールアドレスや、書類のテキスト化ができて簡単にできる。
App Store(iOS)またはGoogle Play(Android)、Windows Phoneストア(Windows Phone)で「Office Lens」と入力して検索し、Office Lensアプリをインストールする。
Office Lensを実行すると、スマートフォンのカメラへのアクセス許可が求められるので、許可を行うと、カメラによる撮影待ち状態になる。撮影モードとしては「名刺」「写真」「ドキュメント」「ホワイトボード」の4種類が用意されている。iOSの場合は、撮影ボタン上のメニューを左右にスライドさせて変更する。Androidの場合は、画面上部のメニューから選択する。それぞれの撮影モードでは、下表のように画像を取り込むことができる。
Office Lensのモード選択画面(iOS)| モード | 保存先 | 機能 |
|---|---|---|
| 名刺 | OneNote/フォトライブラリ(ギャラリー) | 画像のトリミングと歪み補正に加え、OCR機能で電話番号、FAX番号、メールアドレスがテキスト化される |
| 写真 | OneNote/OneDrive/Word/PowerPoint/Outlook/PDF/メール/フォトライブラリ(ギャラリー) | 風景や人物の撮影に適したモードで撮影される。トリミングや歪み補正は行われない |
| ドキュメント | OneNote/OneDrive/Word/PowerPoint/Outlook/PDF/メール/フォトライブラリ(ギャラリー) | トリミングや歪み補正により、なるべく大きなサイズで読み込み、明るさ調整なども行われる |
| ホワイトボード | OneNote/OneDrive/Word/PowerPoint/Outlook/PDF/メール/フォトライブラリ(ギャラリー) | 背景の明るさを抑えて、文字が読み取りやすくなるように画像が調整される。トリミングや歪み補正が行われる |
| Office Lensの撮影モード | ||
電話番号やメールアドレスは、名刺に使われている比較的小さなフォントでも正しく認識されるようだ。残念ながら氏名や会社名はテキスト化されないので、別途、手動で入力するか、画像データを参照する必要がある。名刺の管理だけならば、専用の名刺管理アプリを使った方がいいかもしれない。
「ドキュメント」や「ホワイトボード」を選ぶと、トリミングや拡張が行われ、OneNoteやPDF、Word、PowerPointのファイルに変換できる。印刷物をOffice Lensの「ドキュメント」モードでスキャンしてWordに保存すると、自動的にOCR機能によってテキスト化される(手書き文字の場合は写真としてWord文書に貼り付けられる)。この場合、比較的高い精度でテキスト化されるので、テキストデータがない印刷物のテキスト化にも利用できるだろう。
Office Lensのモード選択画面(Android版)[A]
Android版Office Lensの保存先選択画面[B]
Android版Office Lensの最近の履歴画面[C]
Word文書として保存したデータ表示したWordアプリ画面Office Lensでトリミングなどをした画像は、「OneNote」や「OneDrive」に保存できる。この場合、Microsoftアカウントが必要となる。また写真としてメールに添付することや、フォトライブラリ(iOS)/ギャラリー(Android)に保存することも可能だ。iOSの場合は、FacebookやEvernoteなどのアプリに送ることもできる。
Office Lensのエクスポート画面(iOS)[D]
Office Lensの外部アプリへのエクスポート画面(iOS)なおOffice Lensは、1枚ずつしかスキャンできないので、複数枚にわたる書類などの場合は、Wordなどのアプリ上で統合する必要がある。
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