次に図2のHoloLens Emulatorの各名称について解説しておく。図10の番号を振った箇所と名称を併せて読んでいただきたい(参考)。
4.の「Keyboard and Mouse Input」は、エミュレーター上に入力ボックスがある場合に、ソフトキーボードが起動する。しかし、日本語には対応しておらず、使い勝手がイマイチ分かり難いのが難点だ(図11)。
9.の「Tools」を選択すると図12の「Additional Tools」のウィンドウが開く。主に使用するのは「Room」タブで、「Room」(ポリゴンで作った仮想の部屋)を切り替えることだ。まずは、このメニューについて解説しておく。
図12の画面では「Room」タブを選択すると、図13のようにエミュレーターに用意されているRoomを選択する画面が表示される。
任意のファイルを選択して「開く」をクリックすると、表示されているエミュレーターに、選択したRoomが適用される(図14)。
用意されているRoomには下記の5つが用意されている。各Roomはポリゴンで表示される。これらのRoomを現実世界に見立てて作成したキャラクターなどがどう動くかエミュレーションするのだ。
8.の「Open Device Portal」をクリックすると、「HoloLens OS」の管理画面が表示される(図15)。
図15の画面から左の項目の「Mixed Reality Capture」を選択すると、現在エミュレーターで表示されている画面を動画で撮ることができる。もちろん再生も可能だ。図16の「Record」をクリックして、「Live Preview」をクリックすると、現在表示されているエミュレーターの動画を見ることができる。
「Record」ボタンが「Stop Recording」に替わるので、このボタンをクリックすると、今、録画した動画が再生される(図17)。削除したい場合は、図17の「ゴミ箱」アイコンをクリックするといい。他にもいろいろな項目があるので、各自が触って確認してほしい。
キーボードの「W」で前、「A」で右、「S」で後ろ、「D」で左方向に動かすことも可能だ。ただし、フォーカスがHoloLens Emulatorにあることが前提だ。
以上が、Microsoft HoloLens Emulatorの基本機能だ。次回以降、実際にHoloLens Emulatorで動くアプリを作成していく。まず次回は、UWPアプリを作成して、HoloLens Emulatorで動作させる方法を解説し、次々回は、Unityでアプリを作成して動かしてみるので、お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。
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