Googleは、検索エンジン「Google」や「Gmail」といったメールサービスの他にもさまざまなインターネットサービスを提供している。それらのインターネットサービスをスマートフォンからも活用できるようにモバイルアプリの提供も行っている。そのアプリから主だったものを紹介しよう。
Googleは、Android OS向けだけでなく、iOS向けにもさまざまなモバイルアプリを提供している。本稿では、Googleが提供しているモバイルアプリの中から、Google for WorkアカウントやGoogle Apps for Educationアカウントが不要なものを取り上げて紹介する。またAndroid OSのみに提供されており、OSの標準機能とされているアプリについても除いている。なおiOSとAndroid OSの両方に提供されているアプリについては、基本的にAndriod OS版のアプリアイコンを掲載する。
スマートフォンにインストールしておくと便利な実用的なアプリが提供されている。
音声検索とGoogle Nowを提供するアプリ。音声検索では、音声でさまざまな情報を検索できる。例えば「今日の天気」や「○○までの行き方」などを声で入力すると、インターネットを検索して回答してくれる。また、Google Nowでは交通情報や株価などの情報をタイミングよくカードで知らせてくれる。
無料で利用できるオンラインストレージアプリ。動画や写真などスマートフォン上のデータをGoogleドライブ上に保存したり、Googleドライブ上のデータを閲覧したりできる。
写真や動画をオンラインに保管したり、整理したりできるアプリ。スマートフォンで撮影した写真や動画を自動的にオンラインストレージにバックアップできる。
Googleカレンダーをスマートフォンで閲覧、編集できるアプリ。Gmailでやり取りされた予定などが自動的に追加されるなどの機能が提供される。
メモや写真、音声などを記録できるアプリ。EvernoteやマイクロソフトのOneNoteに相当するアプリである。音声メモで記録すると、自動的に文字に変換する機能なども提供されている。
翻訳アプリ。テキストや音声を翻訳できる。オフラインで使用できるように言語をダウンロードすることも可能。103の言語間の翻訳に対応している。そのうち52言語では、オフラインでも翻訳が行える。
2段階認証を行うための確認コードを生成するためのモバイルアプリ。2段階認証では、アカウントへのログイン時にパスワードと確認コードの両方が必要になる。このアプリを利用することで、確認コードが生成できる。Google認証システムの使い方などは、Tech TIPS「『Google Authenticator』アプリとiPhone/iPadで2段階認証を実現する」を参照のこと。
ニュースや天気をひと目で確認できるアプリ。
世界中の芸術作品や歴史アーカイブを閲覧できるアプリ。多くの美術品を見たり、美術館や世界遺産を360度見回したりすることができる。
大きな桁数の数に対応した計算機アプリ。無理数の高精度表示や浮動小数のフォーマット指定が可能で、三角関数や対数、指数関数などの計算にも対応している。
無料のオフィスアプリ。文書作成アプリのGoogleドキュメント、表計算アプリのGoogleスプレッドシート、プレゼンテーションアプリのGoogleスライドが提供されている。
ドキュメントの作成や編集が行えるアプリ。Microsoft Wordの文書ファイルを閲覧したり、編集したりすることも可能だ。ただし、マクロなど一部互換性がない機能もある。
スプレッドシートの作成や編集が行えるアプリ。Microsoft Excelの表計算ファイルを閲覧したり、編集したりすることも可能だ。ただし、マクロなど一部互換性がない機能もある。
プレゼンテーションの作成や編集が行えるアプリ。Microsoft PowerPointのスライドを閲覧したり、編集したりすることも可能だ。ただし、アニメーション機能など一部互換性がないものもある。
Googleのメールサービス「Gmail」が便利に利用できるモバイルアプリが提供されている。
公式のGmailアプリ。リアルタイム通知や複数アカウントのサポート、受信トレイ全体の検索などの機能が実装されており、スマートフォンでGmailを快適に利用できる。
メールをToDoリストの項目のように、タスク管理するモデルを採用したメールアプリ。Gmailの受信トレイ内を自動的に整理してメールを内容ごとにまとめたり、メールの内容によって自動的に別のトレイに仕分けたりする機能が実装されている。Inbox by Gmailの使い方などはGoogle入門「これから始めるInbox by Gmail」を参照のこと。
GoogleのWebブラウザ「Google Chrome」に関連するアプリも提供されている。Android OS向けには、オープンテスト版と開発版のChromeブラウザも提供されており、新機能をいち早く試すことも可能だ。
Google Chromeのモバイル版アプリ。Windows PC版Chromeブラウザとのブックマークの同期などが可能である。Android OS版ではデータ通信量の削減ができるデータセーバー機能が実装されている(データセーバー機能については、Tech TIPS「データセーバーを使ってChromeブラウザのデータ通信量を削減させる」を参照のこと)。
Chromeブラウザのオープンテスト版アプリ。Chromeブラウザのテスト版で、新機能をいち早く試すことができる。Android OS向けのみ提供。
Chrome Betaにも実装されていない機能を試せる開発版ブラウザアプリ。新機能をいち早く公開することを優先しており、不具合が含まれている可能性もあるが、Chrome Betaよりもさらに早く新機能を試すことができる。Android OS向けのみ提供。
Chromeブラウザの拡張機能を利用したリモートデスクトップを実現する機能のモバイルアプリ。スマートフォンからWindows PCなどにリモートで接続して操作することが可能である。Chromeリモートデスクトップについては、特集:「外出先からPCを遠隔操作、『Chromeリモートデスクトップ』のお手軽度」を参照のこと。
Googleの地図サービス「Googleマップ」に関連するモバイル版アプリが提供されている。
Googleの地図サービス「Googleマップ」のモバイルアプリ。地図を見たり、行き先の経路を調べたりすることができる。Android OSでは、このGoogleマップアプリが標準地図となっている。
Google Earthのバーチャル地球儀のモバイルアプリ。都市や場所などを検索したり、衛星写真などを見たりできる。またサンフランシスコやボストン、ローマなど主な都市は3D画像で街中を移動することが可能だ。
ストリートビューのモバイルアプリ。街の中を360度見渡しながら歩くことができる。一部の博物館や競技場、店舗の中では、建物の中の様子を見ることが可能だ。
Googleマップを使った地図の作成・編集アプリ。自分の地図上にポイントを追加したり、保存済みの場所へのルート検索が行えたりできる。Android OS向けのみ提供。
Googleの動画サービス「YouTube」に関連したモバイルアプリが提供されている。これらのアプリを使うことで、YouTubeの視聴の他、動画の編集やアップロード、チャンネルの管理もスマートフォンで行える。
動画サービス「YouTube」のモバイルアプリ。YouTube上のさまざまな動画を視聴できる。また動画の編集やアップロードも簡単に行える。
動画の撮影や編集、YouTubeへのアップロード、共有が行えるアプリ。iOS向けのみ提供。
チャンネルの整理や動画の管理、ファンとの交流などが行えるアプリ。YouTubeで作成したチャンネルの統計情報を確認したり、コメントに返信したり、通知を受け取ったりできる。
Googleからも、ビデオ通話やチャット、SNSサービスなどが提供されており、それらのサービスを利用するためのモバイルアプリが提供されている。
Googleが提供している統合メッセージングサービス「ハングアウト」のモバイルアプリ。メッセージの送受信やビデオ通話や音声通話、チャットなどが行える。ステッカーや絵文字を送受信することも可能だ。ハングアウトの詳細については、Google+ハングアウト入門「これから始めるGoogle+ハングアウト」を参照のこと。
Googleが提供するSNS「Google+」をスマートフォンで読み書きできるアプリ。日本国内では、AKB48がグループメンバーとファンとの交流サービス「AKB48 Google+」をGoogle+で開始している。また、芸能人やスポーツ選手などによるGoogle+ページも多く開設されている。
AppleのFacetimeに似たビデオ通話アプリ。低速回線でも720p画質で1対1のビデオ通話が行えるという。iOS版は近夏リリース予定。
テキストチャットアプリ。GoogleアシスタントのAI機能による自動対応「Smart Reply」搭載によって、返答候補から回答を選択するだけで会話を進めることができる。
GoogleのBlogサービス「Blogger」の投稿が行えるモバイルアプリ。投稿を作成したり、公開したりできる他、アプリで直接写真を撮って投稿に貼り付けることなどが行える。Android OS向けのみ提供(日本国内向けにiOS版は提供されていない)。
少人数グループ向けの共有用アプリ。コンテンツや情報、コメントを少人数で簡単に共有できるサービスである。スペースと呼ぶ部屋を作り、招待したい人にスペースのURLを送ることでそのスペースの中でその人とチャットが行えるようになる。
写真を簡単に修整するための無償アプリが提供されている。
手軽に写真編集を行えるアプリ。レタッチや歪みの調整、シミの除去などの操作がタップするだけで行える。モバイル向けの写真編集アプリとしては機能が豊富である。
iOSのライブフォトで撮影した短い動画のブレを補正するツール。動画を解析して、ブレがひどいフレームを除外したり、写っているものを認識して画面を切り出して安定させたりして、ブレの補正を行う。iOS向けのみに提供されている。
Googleのデジタルコンテンツ配信サービス「Google Play」を利用するためのモバイルアプリが提供されている。
月額980円で聞き放題の音楽ストリーミングサービスのプレイヤーアプリ。聴くことで好みを学習してお勧めの曲をお知らせしてくれるレコメンデーション機能や、生活や気分に合ったプレイリストを届ける機能などがある。
Google Playアカウントで購入した映画やテレビ番組を同期して、視聴するアプリ。ChromecastやAir Playを使ってテレビで見ることも可能だ。
Google Play上の数百万の書籍を購読可能なアプリ。購入した書籍は、他の端末で続きを読むこともできる。
新聞や雑誌の購読が可能なアプリ。スポーツからビジネス、料理、エンターテイメント、ファッションなどアプリで購読できる。定期購入や共有も簡単である。
GoogleのAdWordsやAdSenseなどの広告へ出稿する際に便利なアプリが提供されている。これらのアプリを活用することで、掲載の結果を確認したり、効率のよい広告出稿が行えたりする。
Google AdWordsの状況を確認できるアプリ。外出先でもGoogle AdWordsの掲載結果を簡単にチェックできる。
Google AdSenseやAdMobの状況を確認できるアプリ。Google AdSenseやAdMobのレポートや主要データを確認することができる。
AdWords Expressの広告を管理するためのアプリ。AdWords Expressは、15分ほどで広告が作成でき、料金は見込み客が広告をクリックしてサイトにアクセスするか、電話でのお問い合わせがあった場合のみ発生するというもの。
「DoubleClick Studio」で作成した広告がスマートフォンでどのように表示されるかを確認できるアプリ。
Webメディアに広告配信・管理するためのアドサーバ「DoubleClick for Publishers」を活用するためのモバイルアプリ。デジタル広告枠の販売やスケジュール設定、配信、分析が行える。
Google検索やGoogleマップ、Google+に会社やお店の情報を掲載し、検索結果などを確認するためのモバイルアプリ。クチコミに対する返信と管理、自社を検索したユーザーの数や場所に関する分析情報などを確認できる。
モバイルアプリなどの開発を支援するアプリも提供されている。
Googleアナリティクスのモバイルアプリ。スマートフォンでWebサイトのアクセス状況などが確認できる。Googleアナリティクス入門「第1回 IT管理者も知っておきたいGoogleアナリティクスの概要」を参照のこと。
Google Play Developer Consoleのデータにアクセスして、統計情報やGoogle Playで販売しているコンテンツの売上データを確認したり、アプリのステータスや公開状況の変更に関する通知を受け取ったりできる。Android OS向けのみ提供。
GoogleのBluetooth Low Energyを用いたビーコン規格「Eddystone」と連携するAndroidアプリの開発に役立つ開発者向けツール。近くにあるビーコンを探したり、ビーコンをGoogle Beacon Registryに登録したりできる。
アプリの見やすさや使いやすさなどをチェックするアプリ。主にアプリの開発者やデザイナー向けとなる。アプリ画面デザインをチェックして、テキストやアイコンのサイズなどの改善案を提示してくれる。
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