ここで一つ、プログラムらしいことをやってみましょう。write()メソッドには、( )の中に計算式を書くと、計算結果を表示するという機能があります。例えば、次のように書くと、「1+1」は「"」で囲まれていないので、文字とは認識されず、その代わりに計算式であると認識されます。
いろいろな計算をしてみよう
たんに文字を表示するだけでなく、計算する機能まであるとはちょっと驚きですね。では、いろいろな計算を行って、ページ上に表示する方法を見ていくことにしましょう。
「5÷2」のような割り算を行う
「いきなりですが、割り算からやってみましょう。プログラミングを行うときは、割り算の『÷』は『/』(スラッシュ)を使って表しますよね」
「そうですね。『5÷2』の場合は『5/2』のように書きます」
「では、新規のHTMLドキュメントを作成し、次のコードを入力してみてください。コードを入力したら、『divide.html』というファイル名で保存しましょう」
「ファイルを保存したら、ブラウザーで表示してみましょう」
「計算結果の『2.5』が表示されました。小数点以下の値もちゃんと表示されてますね」
「125×4」のような掛け算を行う
「掛け算の場合は『×』の部分を『*』(アスタリスク)と書きます。今度は、HMTLドキュメントに次のように入力してみてください。入力が済んだら『multiply.html』というファイル名で保存しましょう」
ファイルを保存したら、Webブラウザーで表示してみましょう。
式と答えを続けて表示する
「せっかくですから、計算結果だけでなく、計算式も一緒に表示してみましょう」
文字と計算結果をつなげて表示する
「ここでは、『15+5=20』のように表示するのですが、『15+5=』は文字として表示し、このあとに続けて15+5の計算結果を表示します。この場合は、次のように書きます」
「文字として表示する部分と計算を行う部分の間に『+』がありますね」
「JavaScriptでは、文字と文字、文字と数字、数字と文字のようにつなげて表示するときは『+』を使います。足し算をするときの『+』と同じですが、先のような書き方をした場合は、足し算を行う記号としてではなく、+の前後にある要素をつなげる(連結する)記号として扱われるんですね」
「あと、計算を行う部分を( )で囲んでいますが……」
「これは『この部分は計算式である』ことを示すためのものです。( )内部の計算が行われて結果が表示されるというわけです」
「じゃ、新規のHTMLドキュメントにコードを入力してプログラムを完成させちゃいますね」
計算式を( )の中に入れないとどうなる?
「今回のプログラムでは、計算を行う部分を( )の中に入れました。これは、『( )の中を独立して処理する』という意味があります。ちなみに、( )を書かないとどうなるのか実験してみましょう」
「何と『15+5=155』と表示されました。計算結果が表示されるはずの箇所が『155』になっちゃいましたよ」
「15+5の部分が計算式とは認識されず、そのまま文字として連結されてしまったためですね」
「write()メソッドの()の中で最初に出てくるのが『"15+5="』という文字列ですので、その次の『+』は文字を連結する記号として認識されます。なので、この次の『15』がそのまま連結されます。あとに続く『+』も足し算の+ではなく文字を連結する記号であると認識され、『5』を文字として連結したというわけです」
「あくまで15+5の計算結果を表示するのであれば(15+5)としておくことが必要なのですね」
Macのテキストエディットの場合は、次のように操作してファイルの保存を行います。
(1)[ライブラリ]→[WebServer]→[Documents]を選択します([ライブラリ]は[MacintoshHD]以下にあります)。
(2)[名前]の入力欄に「hello.html」と入力します。
(3)[標準テキストのエンコーディング]で[Unicode(UTF-8)]が選択されていることを確認します。
(4)最後に[保存]ボタンをクリックします。
このあとメッセージが表示されたら、[".html"を使用]ボタンをクリックして、HTML形式として保存します。
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