マイクロソフトは、Visual Studioの次期バージョン「Visual Studio "15"」での拡張機能に関する強化点を紹介した。
米マイクロソフトは2016年11月10日(米国時間)、Visual Studioの次期バージョン「Visual Studio "15"」(以下、VS 15)での拡張機能に関する強化点を紹介した。VS 15の開発ツール本体と同様に、拡張機能についても、インストールの簡易化、パフォーマンスの強化、開発生産性の向上に重点を置いているとしている。
今回行われた拡張機能は以下の通り。
これらの改善により、以下のポイントが改良された。
マイクロソフトはVS 15で、(1)VSのスタートアップパフォーマンス、(2)ソリューションのロードパフォーマンス、(3)全体的な応答性――という3つのパフォーマンスボトルネックへの対処に重点を置いて開発したという。製品自体のパフォーマンスを高めるだけでなく、これらの領域での拡張機能のパフォーマンスを測定し、管理するための機能も追加している。
システム上の拡張機能のパフォーマンスは、メニューアイテム「Help」→「Manage Visual Studio Performance」を選択して、いつでも確認できる。
VS 15では、複数の拡張機能のインストール/更新/削除を一括して行えるようになった。
Visual Studioはリファクタリングによってモジュール化が進められ、必要な機能だけがインストールされるようになっている。
拡張機能の作者はVSIX(Visual Studio Integration Extension)宣言を拡張して、Visual Studioコンポーネントの依存関係を指定できる。依存関係が失われると、拡張機能のインストーラが足りないコンポーネントを自動的に取得し、インストールするようになっている。
標準VSIX拡張フォーマットに対する変更を利用して、拡張機能の作者に役立つ新機能が用意されている。
例えば、拡張機能アセンブリのインストール時に、NGENによってネイティブイメージとしてコンパイルできるようになり、パフォーマンスが向上する。NGENオプションはPropertiesツールからを指定できる。
また、拡張機能は、拡張機能フォルダ以外の特定の場所にファイルをインストールすることもできるようになった。これにより、MSBuildタスクをVSIXフォルダからインストールするといった新しいシナリオが可能になる。
VS 15では、軽量ソリューションロードのサポートにより、ソリューションが高速にロードされる。軽量ソリューションロードを有効にすると、プロジェクト作業を開始するまで、プロジェクトの完全なロードは先送りされる。ただし、一般的な機能は保持され、コードベースのナビゲート、コードの編集、プロジェクトのビルドは可能だ。
Visual Studio Marketplaceは、新たな拡張機能の発見と容易なインストール/管理のためのツールに生まれ変わる。Visual Studioに加えて、Visual Studio Code、Visual Studio Team Servicesの拡張機能もVisual Studio Marketplaceでサポートされる。これに伴い、これまで展開してきたVisual Studio Galleryは終了する。
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