WebアプリやWebサービスの開発では、ASP.NET Coreが標準でサポートされた(次の画像)。.NET CoreはWindowsだけでなく、macOS(OS X)とLinuxでも動作する。「ASP.NETはWindows ServerのIISで動かすもの」という話は過去のものとなった。また、Dockerコンテナもサポートされている。
また、上の画像に見えるように「Azure クラウド サービス」や「Azure Mobile App」といったAzure上で稼働させるサービスを作るプロジェクトテンプレートも充実している(ASP.NET CoreもAzure上で動作する)。
Azure自体もどんどん進化している。上述のDockerコンテナなどが使えるのはもちろんだ。Linuxだって使えるし、データベースもSQL Serverだけでなく今やOracleやMySQLなども利用できる(次の画像)。もはやインターネット上のサーバは、どうしても自前で管理運営したいというのでもない限り、Azureで全て事足りることだろう。また、Azureは20,500円(契約内容にもよるが、Visual Studioサブスクリプション契約者は最大でプラス186,000円/年)相当までの利用なら無償で使えることも覚えておきたい(有償でなければ利用できない機能もある)。
ちなみに、筆者のごく簡素なWebサイト(2016年3月にリニューアル)は、VS 2015とASP.NET Core 1.0で開発してAzure上で運用している。
VS 2017はゲーム開発エンジンとして、DirectXだけでなくUnity/Unreal Engine/Cocos2Dもサポートしている。前バージョンでも利用できたが、VS 2017ではインストーラーから簡単に導入できるようになっている(次の画像)。
これら3つの開発エンジンはいずれもクロスプラットフォーム対応で、iOSやAndroidなどのスマートフォン用ゲームも作成できる。UnityはC#で、Unreal EngineとCocos2DはC++で開発する。
Unityは、HoloLens用のMR(Mixed Reality、複合現実)アプリ(「ホログラフィックアプリ」ともいう)の開発もサポートしている(次の画像)。ホログラフィックアプリの開発はDirectXだけでも不可能ではないというものの、現状はUnity一択という状況だ。
また、VS 2017リリース直前の3月1日に発表された「Xbox Live Creators Program」が正式に開始されれば、一般の開発者でもXbox向けのゲームを出しやすくなることも覚えておこう。
この通り、VS 2017ではデスクトップアプリ開発に加えて、さまざまなOS上で動作するWebアプリ/クラウド開発や、さまざまなプラットフォームに向けたゲームアプリ、あるいはホログラフィックアプリの開発も可能となっている(このことには、.NET CoreやMonoといったフレームワーク/プラットフォームが大きく寄与している)。もちろん、Windowsデバイス向けのアプリ開発でも、開発者にとって役立つ機能が追加されている。次ページではこれを見てみよう。
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