「更新の一時停止」は、いつでもオンにできるようです。例えば、「更新プログラムのチェック」ボタンが表示されている状態でも、「更新プログラムのチェック」ボタンを手動でクリックするか、自動的な更新チェックの開始で「更新プログラムを確認しています……」の状態であっても一時停止が可能です。
2017年4月26日に、Windows 10 バージョン1703のビルド番号15063.138でWindows Updateを手動で実行し、すぐに「詳細オプション」を開いて、「更新の一時停止」をオンにしてみました。このPCでは、「最大7日間」更新プログラムのインストールを一時停止できるという説明があり、オプションをオンに切り替えると、その下の表示が「今すぐ一時停止すると、更新が2017/05/03まで一時停止されます」から「更新プログラムは2017/05/03まで一時停止されます」となりました。なお、一時停止が「最大35日間」ではなく、「最大7日間」となっている点については、後で触れます。
「更新の一時停止」をオンにした後でWindows Updateの画面に戻ると、「ユーザーにより、このデバイスの更新プログラムが一時停止されました。更新プログラムの再開時刻については、[詳細設定]のオプションを選択してください」と表示されました(画面4)。
2文目の“再開時刻”と“[詳細設定]のオプション”は、それぞれ“再開日”と“[詳細オプション]”が正しいと思います。細かいことですが、この辺りの表現に一貫性がないと、利用者は困りますよね。ちなみに、これは日本語化の問題です。英語版では「You have paused updates for this device. For more info on when updates will resume, select Advanced options.」となっています。
「更新の一時停止」をオンにすると、その期限まで、あるいは手動でオフに切り替えるまで、更新プログラムのチェックが行われなくなります。このPCの場合は、4月26日に配布された累積的な更新プログラムKB4016240のインストールを一時的にブロックできるというわけです。期限内に手動でオフに戻すと、更新プログラムのチェックから再開され、それが完了するまでオン/オフはできなくなります(画面5)。
このPCの場合は、KB4016240がインストールされ、再起動して更新が完了すると、再びオンにできる状態になりました。なお、実際に確認したわけではないですが、一時停止の期限になると、自動的に更新のチェックが始まり、更新プログラムの確認と更新があればインストールが行われ、元の状態(オンにできる状態のオフ)になるという流れになると思います。
更新プログラムのダウンロードやインストールが始まってしまった場合はどうなるのか――こちらも試してみました。
複数台のWindows 10 バージョン1703のビルド番号15063.138でWindows Updateを手動で実行し、累積的な更新プログラムKB4016240を検出して、ダウンロード開始後、インストールの準備中、更新のための再起動待ちになっている状態の全ての時点で、「更新の一時停止」をオンにしてみましたが、いずれも更新プログラムKB4016240のインストールは中止されました(画面6)。
PCを再起動しても、更新プログラムKB4016240がインストールされることもありませんでした(画面7)。なお、再起動を必要としない更新プログラム(Windows Defenderの定義やAdobe Flashの更新など)は、タイミングによっては一時停止する前にインストールが完了してしまうと思います。
毎月第二火曜日のPatch Tuesday(日本はその翌日の水曜日)に更新がくるのが分かっていて、それに備えることができる以前のWindowsとは異なり、Windows 10の更新プログラムは、いつやってくるか分かりませんし、多くの場合、再起動が必要な累積的な更新プログラムがやってきます。
「更新の一時停止」機能を利用すれば、今は都合が悪いと分かっているときに、一時停止することができますし、気が付いたらダウンロードやインストールが始まっていたという場合でも、自動的な再起動が開始される前であれば、それを中止できます。残念なのは、Windows 10 Homeにはこの機能がないこと。Windows 10 Homeユーザーは、これまで通りのWindows Updateと付き合っていく必要があります。これまで通りといっても、従量制接続でもダウンロードが行われる場合があるなど、幾つか変更された仕様があるので注意してください。
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