数年間安定稼働しているシステムで、システムデータベースが肥大化した(ファイル管理トラブル):SQL Serverトラブルシューティング(58)(1/2 ページ)
本連載は、「Microsoft SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は、「システムデータベースが肥大化したトラブルの解決策」を解説します。
連載バックナンバー
本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。
「Windows Server 2012 R2」上に「SQL Server 2016 RTM」をインストールした環境を想定して解説します。
トラブルの実例:数年間安定稼働しているシステムで、「システムドライブ容量の枯渇」のアラートが出た。
このまま放っておくとOSの動作にまで影響するのは確実なために早急の対処が必要だが、構築当時の担当者が既に退社しており、へたに触ることができずに困っている。
SQL Serverでシステムのストレージ容量が急に足りなくなったならば、「ファイルの肥大」が疑われます。まず、どのファイルが大きくなっているのかを確認しましょう。
今回の例では、SQL Serverが関わる部分のシステムデータベースである「msdb」が特に巨大になっていました。msdbは主に以下の情報を持っています。
- SQL Serverのバックアップ情報
- SQL Server Agentの実行履歴
- SQL Server Agentのジョブ設定
- SQL Server Integration Servicesの実行プログラム
- SQL Serverで作成した警告の内容
このシステムではレプリケーションを多数利用していたことから、レプリケーションの履歴情報がmsdbに「長年、ため続けられていた」ことが肥大化した原因の1つでした。
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