本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ドメイン名からIPアドレスを調べる「nslookup」コマンドです。
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本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ドメイン名からIPアドレスを調べる「nslookup」コマンドです。
「nslookup」コマンドは、DNS(Domain Name System)サーバに名前解決を問い合わせるコマンドです。「www.atmarkit.co.jp」といったFQDN(Fully Qualified Domain Name)形式のドメイン名などから、対応するIPアドレスを取得できます。DNSサーバが正常に動作しているのかを調べる際にも、利用できます。
nslookup [オプション] [ドメイン名またはIPアドレス] [DNSサーバ]
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
オプション | 意味 |
---|---|
-type=タイプ | 表示内容をmx(MXレコード、mail exchange)、ns(name server)、soa(start of authority)で指定する |
-port 番号 | 使用するポート番号を指定する(デフォルトは53) |
-timeout=秒数 | タイムアウトの値を設定する |
-debug | 問い合わせの内容を表示する |
「nslookup ドメイン名」で、対応するIPアドレスを調べます(画面1) ※1。
ドメイン名を指定せず「nslookup」のみで実行するとインタラクティブモードに入ります。ここでドメイン名を入力すると、IPアドレスが返ってきます。[CTRL]+[C]または「exit」と入力すると終了します。
※1 「nslookup IPアドレス」と実行することで、対応するドメイン名を得ることもできる(「逆引き」と呼ぶ)。逆引きができるかどうかは、対象となるサーバ側の設定によって異なる。
nslookup ドメイン名
nslookup www.google.co.jp
(www.google.co.jpのIPアドレスを調べる)(画面1)
「nslookup ドメイン名 DNSサーバのIPアドレス」で問い合わせるDNSサーバを指定します(画面2) ※2。
※2 インターネット上では多数のDNSサーバがドメイン名とIPアドレスのひも付けを分散管理している。ネットワーク構成上最も近いDNSサーバに、nslookupコマンドが最初の問い合わせを行い、そのDNSサーバ上に情報がなければ、他のDNSサーバの情報も参照する。コマンド実行例にある「8.8.8.8」はGoogle Public DNSが運営するDNSサーバのIPアドレス。
nslookup ドメイン名 DNSサーバ
nslookup www.google.co.jp 8.8.8.8
(8.8.8.8に問い合わせてwww.google.co.jpのIPアドレスを調べる)(画面2)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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