最新のVisual Studioで簡単に作成できる。4つの機能についても具体的に見ていこう。
Windows 10 Fall Creators Update(ビルド16299以降)に最新版のVisual Studio 2017(バージョン15.4以降)をインストールする。UWPアプリのプロジェクトを作るときに、ターゲットバージョンを16299(またはそれ以上)にする(次の画像)。これでFluent Design Systemの4機能が使えるようになる。
UWPアプリのプロジェクトを作るとき、最小バージョンを16299未満にしたいことがある。例えばCreators Updateでも動くようにしたければ、最小バージョンは15063にしなければならない。そうなると、Fluent Design Systemの機能は、動作しているWindowsのバージョンによって利用するかどうかを切り替えねばならない。その方法は2通りある。
1つは、従来のApiInformationクラス(Windows.Foundation.Metadata名前空間)をコードビハインドで利用する方法だ。
もう1つは、最小バージョンが15063以上の場合に限られるが、条件付きXAMLを使ってXAMLコードだけで切り替える方法である。
「アクリル素材」効果は、ウィンドウやUIコントロールの背景を半透明にする。透過する対象は、アプリ外またはアプリ内を選べる(次の画像)。アプリ外の透過(「背景アクリル」と呼ばれる)が有効になるのは、デスクトップ上でアクティブな(=フォーカスを持っている)ウィンドウだけであり、アクティブでないときやタブレットモードなどでは無効になる。
また、「アクリル素材」効果には色を付けるなどのカスタマイズを施せる(次の画像)。
「アクリル素材」効果を実装するには、XAMLコードで背景に指定するだけでよい(次のコード)。詳しくはdocs.microsoft.comの「アクリル素材」を参照していただきたい。
<Grid Background="{ThemeResource SystemControlAcrylicWindowBrush}">
なお、「アクリル素材」効果は、エンドユーザーが無効にできる(「設定」アプリで[個人用設定]−[色]にある[透明効果]オプション)。
「接続型アニメーション」効果は、画面遷移時の接続性をアピールする(次の図)。このように一覧から詳細へ画面遷移するとき、あるいは逆に詳細から一覧へ戻るとき、エンドユーザーが注目している情報に連続性を与える。
「接続型アニメーション」効果のイメージ
docs.microsoft.comの「UWP アプリ用の接続型アニメーション」より(このWebページではアニメーションで見られる)。
この効果は、画面遷移時にエンドユーザーが注目している要素が移動/サイズ変更していく様子をアニメーションで見せるものだ。
この実装は少々面倒で、画面遷移元/先の2画面のコードビハインドで行う。遷移元ではアニメーションを用意し、遷移先でアニメーションの開始をシステムに指示する(次のコード)。
// 遷移元ページ
ConnectedAnimationService.GetForCurrentView().PrepareToAnimate("image", SourceImage);
Frame.Navigate(typeof(DestinationPage));
// 遷移先ページ(DestinationPage)
ConnectedAnimation imageAnimation =
ConnectedAnimationService.GetForCurrentView().GetAnimation("image");
imageAnimation?.TryStart(DestinationImage);
詳しくはdocs.microsoft.comの「UWP アプリ用の接続型アニメーション」を参照していただきたい。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.