Windows 10でClearTypeの設定を行おうとして、設定ツール(「ClearTypeテキストチューナー」)が見つけられなかったことはないだろうか? 実は、Windows 10 Creators Update(バージョン1703)以降では、設定項目の場所が変更されている。そこで、Windows 10 Creators Update以降でClearTypeの設定を行う方法を紹介する。
対象:Windows 10 Creators Update以降
Windows XP以降、Windows OSには「ClearType」と呼ばれるアンチエイリアシング技術がフォント表示機能でサポートされている。ClearTypeは、ディスプレイの「赤(R)」「緑(G)」「青(B)」のサブピクセルを使って階調を表現するもので、小さな文字でも読みやすくなるという特徴を持っている。
Windows Vista以降、ClearTypeはデフォルトで有効になっているものの、標準設定状態では文字がすっきりと見えないこともある。そのような場合、「ClearTypeテキストチューナー」を使って、ClearTypeによる文字の見え方を調整するとよい。
この「ClearTypeテキストチューナー」は、Windows 10 Anniversary Updateまで[コントロールパネル]の[ディスプレイ]に「ClearTypeテキストの調整」として提供されてきた。ところがWindows 10では、Creators Update以降、設定項目の場所が見直され、[コントロールパネル]から[ディスプレイ]が削除されて[設定]アプリに移動している。
しかし、[設定]アプリの[システム]−[ディスプレイ]には、「ClearTypeテキストの調整」も、ClearTypeに関する設定項目もない。
実は、「ClearTypeテキストの調整」は、この設定項目の変更に伴い、[コントロールパネル]の[フォント]に移動されている。
[フォント]画面の左ペインにある「ClearTypeテキストの調整」をクリックすると、「ClearTypeテキストチューナー」が起動する。ClearTypeを無効にする場合は、「ClearTypeを有効にする」のチェックを外せばよい。チェックを外しても、ウィザードは最後まで進めていく必要があるので注意したい。
コントロールパネルからたどるのが面倒ならば、タスクバーにあるCortanaの検索ボックス(検索ボックスを非表示にしている場合は、[Windows]+[Q]キーでCortanaを起動するとよい)に「cleartype」と入力して、「ClearTypeテキストの調整」を選択する。
ClearTypeの見え方を調整する場合は、「ClearTypeを有効にする」にチェックを入れた状態で、[次へ]ボタンをクリックする。次の画面から、表示された文字を見比べて、見やすい(読みやすい)ものを選んでいくチェック作業を合計5回行う。これでClearTypeの調整が終了する。
なおマルチディスプレイ(複数のディスプレイを接続している)の場合は、ディスプレイごとにClearTypeの設定を行う必要がある。
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