韓国の蔚山科学技術大学校の研究チームが、携帯電話ネットワークの混雑を軽減する超低遅延輻輳制御プロトコル「ExLL」を開発した。Googleの「BBR」よりも高性能だという。
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韓国の蔚山(ウルサン)科学技術大学校(UNIST)の研究チームが、携帯電話ネットワークの混雑を軽減する新しい超低遅延輻輳(ふくそう)制御プロトコル「ExLL」を開発し、2018年12月にギリシャのイラクリオン市で開催された「ACM CoNEXT’18」で発表した。
ExLLは通信遅延問題を解決する手法。通信遅延は、ネットワークの処理能力を超えてデータが送信され、未処理のデータが累積してデータ伝送が遅れる現象だ。通信遅延問題は「バッファブロート」とも呼ばれる。データセンターやモバイル通信ネットワークでバッファブロートが観察されると、パケット伝送が遅れ、データ交換効率とサービス品質が低下する。
UNIST電気電子コンピュータ工学部教授のキュンガン・リー氏が率いる研究チームは、Googleが開発した輻輳制御プロトコル「BBR(Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation time)」よりも優れた性能を提供できるという。BBRは、これまで最も低遅延の伝送プロトコルとされてきた。
ExLLの性能評価と検証は、韓国内に加えて、米国コロラドボルダー大学の研究チームの協力を得て韓国外でも行われたという。
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