Googleは、iOSおよびAndroidアプリ開発のためのオープンソースSDKの最新版「Flutter 1.2」を公開した。
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Googleは2019年2月26日(米国時間)、スペインのバルセロナで開催中の「MWC Barcelona(旧称:Mobile World Congress)2019」で、iOSおよびAndroidアプリ開発のためのオープンソースSDK(Software Development Kit)の最新版「Flutter 1.2」を公開したと発表した。
Flutterチームは2018年12月に正式版「Flutter 1.0」をリリースしており、Flutter 1.2は初の機能アップデート。Flutter 1.2は以下に重点を置いて開発された。
FlutterチームはFlutter 1.0をリリースして以来、テストおよびコードインフラの改良、プルリクエストに対する対応、フレームワークのパフォーマンスと品質の向上を進めた。こうした取り組みには、「Swahili」のような新しいユーザーインタフェース(UI)言語のサポートが含まれるという。
またFlutterチームは、UIウィジェット「Material」および「Cupertino」の改良、Materialの柔軟な利用方法のサポート、iOSのピクセル通りの忠実度の実現(ピクセルパーフェクト)に引き続き力を入れた。さらに、アニメーションを容易にする広範な機能セットを追加した他、デスクトップアプリケーションの開発をサポートする準備として、新しいキーボードイベントやマウスホバーに対応した。
他方で、Flutterのプラグインチームはアプリ内購入のサポートに取り組むとともに、ビデオプレーヤー、Webビュー、マップの多数のバグをFlutter 1.2で修正した。また、新しいパッケージングフォーマットである「Android App Bundles」をサポートした。
さらに、Flutter 1.2には「Dart 2.2 SDK」が含まれている。このアップデートでは、コンパイル済みコードのパフォーマンスが大幅に改善されているという。
Flutterは「Android Studio」や「Visual Studio Code」や、コマンドラインからのアプリ作成を強力にサポートしている。Flutter 1.2では、Flutter開発者のデバッグとアプリ分析を支援する新しいWebベースのプログラミングツールスイート「Dart DevTools」のプレビュー版が用意された。このツールは、Android StudioとVisual Studio Codeのアドインや拡張とともにインストールでき、以下のようなさまざまな機能を提供する。
Flutterチームは2019年に、モバイルプラットフォームを超えてFlutterを進化させることに力を入れる。FlutterをWebで利用できるようにする「Hummingbird」(コードネーム)プロジェクトを既に発表しており、数カ月後にそのテクニカルプレビュー版をリリースする計画だという。
また、Flutterをデスクトップクラスのデバイスに対応させる取り組みも継続する。この取り組みには、前述したフレームワークレベルの作業に加え、WindowsやMacのようなOS向けのアプリケーションをパッケージ化し、デプロイする機能の実現が必要になる。Flutterチームは「Flutter Desktop Embedding」プロジェクトを通じて、この機能の実現に投資している。
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