Microsoftは、ハイブリッドクラウドを使用する顧客を支援する「Microsoft Azure」ポートフォリオの新製品とアップデートを発表した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Microsoftは2019年3月26日(米国時間)、ハイブリッドクラウドアプローチを取る顧客を支援する「Microsoft Azure」ポートフォリオの新製品とアップデートを発表した。
Microsoftは、自社の既存HCI(ハイパーコンバージドインフラ)技術を「Azure Stack」ファミリーに統合した「Azure Stack HCIソリューション」の提供を発表した。
これによって、顧客がオンプレミスで仮想アプリケーションを実行できると同時に、バックアップやディザスタリカバリーといったAzure管理サービスに直接アクセスし、最適なパフォーマンスと信頼性を享受できるようになる。
3月26日からMicrosoftのパートナー企業15社を通じてAzure Stack HCIソリューションの提供が始まった。パートナー各社はMicrosoftの検証を経たハードウェアシステムを販売する。
Azure Stackは、企業が自社のデータセンターからAzureサービスを提供し、ユーザーの生産性を向上させるハイブリッドクラウドプラットフォーム製品。ソフトウェアと検証済みのハードウェアで構成された統合システムとして販売されている。
企業はAzure Stack HCIソリューションにより、既存のAzure Stackと同じソフトウェア定義型のコンピュート(SDC:Software Defined Compute)、ストレージ、ネットワーキング技術を利用でき、Windows Admin Center上のAzureハイブリッドサービスによって、クラウドに簡単にアクセスできる。
今回の発表と同時に、MicrosoftパートナーのDell EMCは「Dell EMC Tactical Microsoft Azure Stack」の提供を開始した。
Dell EMC Tactical Microsoft Azure Stackは、ネットワーク接続が限られている場合や、モビリティーや高いポータビリティーが要求される場合などがあるリモート運用環境で、Azureと一貫性があるクラウドを利用できるようにする。
これによってAzure Stackは、より幅広いユースケースをサポートするとともに、一貫したハイブリッドクラウドアプローチを提供できる。
ハイブリッドクラウドは、データセンターとパブリッククラウドの統合であるだけでなく、エッジで利用可能なコンピューティングユニットへと進化している。
今回、Microsoftは、新しいエッジ機能を実現する「Azure Data Box Edge」の一般提供を開始したことも発表した。
Azure Data Box Edgeは、エッジコンピュートとネットワークデータ転送機能を提供する物理アプライアンス。エッジで使うコンテナ向けに、クラウドで管理されたコンピュートプラットフォームを提供する。ユーザーはエッジでデータを処理したり、「Azure Machine Learning」と「Intel Arria 10 FPGA」を使って動作する機械学習ワークロードを高速化したりできる。
さらにクラウドスケールでの深い分析や、機械学習モデルの再トレーニング、データの長期保存を目的に、Azure Data Box Edgeを使ってデータをリアルタイムにインターネット経由でAzureに転送することもできる。
Azure Data Box Edgeとともに一般提供が始まった仮想アプライアンス「Azure Data Box Gateway」も同様の機能を提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.