Microsoftはオープンソースのターミナルアプリケーションの最新プレビュー版「Windows Terminal Preview v0.3」をMicrosoft Storeで公開した。幾つかの大きな改良が加えられている。
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Microsoftは2019年8月2日(米国時間)、オープンソースのターミナルアプリケーションの最新プレビュー版「Windows Terminal Preview v0.3」をMicrosoft Storeで公開した。従来のプレビュー版をMicrosoft Storeからインストールしているユーザーには、最新プレビュー版が自動的に配信される。
Windows Terminal Preview v0.3は、幾つかの大きな改良が加えられている。主な変更点は以下の通り。
タイトルバー内のドロップダウンボタンのサイズと色が変更され、配置も「最後に開いたタブ」の右側になった。最小化、最大化、閉じるボタンも色が変更され、外観の統一化が図られた。
Microsoftは、「Windows 10 バージョン1703」でWindows Consoleに追加した操作支援技術の一部を「Windows Terminal」(Terminal)に再統合した。
Terminalのコントロールとコンテンツを「UI Automation」(UIA)ツリーとして公開。「ナレーター」のようなツールを使って、TerminalのUIコントロールとテキストコンテンツの応答、ナビゲーションなどができるようになった。
ただし、アクセシビリティーの実装はまだ初期段階にあり、細部までテストが済んでいない。Microsoftは、Terminalのアクセシビリティー機能の改良を継続していく方針を示している。
Microsoftは、以下のようにTerminalの構成オプションの拡充も進めた。
ドロップダウンメニューの「Settings」(設定)をクリックすると開く「profiles.json」ファイルで、各プロファイルの「tabTitle」プロパティを設定することで、各プロファイルのタブタイトルを定義できる。この設定は、各プロファイルのシェルで提供されるタブタイトルよりも優先される。
「backgroundImage」「useAcrylic」「background」といったプロパティを使って「Fluent Design System」を採用した色付きの背景に画像を追加できるようになった。
さらに、「backgroundImageAlignment」キーと「center」「left」「top」「right」「bottom」「topLeft」「topRight」「bottomLeft」「bottomRight」の値を使って、背景画像を中央以外の位置に配置できるようになった。
下のアニメーションは、青のアクリル背景の右下隅に配置されたGIF背景を示している。
Terminalウィンドウでマウスをクリック、ドラッグしてテキストを選択する際に、上または下のテキストを連続して選択するために、Terminalウィンドウの外部にもマウスをドラッグできるようになった。さらに、ダブルクリックやトリプルクリックにより、テキストのセクションを選択できるようになった。ダブルクリックの区切り文字は、profiles.jsonファイルの「wordDelimiters」プロパティで設定する。トリプルクリックでは行全体を選択できる。
キーバインド内のマッピングのためにOEMキー({}_+-=|/?<>:”;’)が利用できるようになった。また、コピー、改行文字なしのテキストコピー、貼り付け、タブの複製のキーバインドが可能になった。これらは、profiles.jsonファイルの「keybindings」プロパティで設定できる。
TerminalからAzure Cloud Shellに接続できるようになった。Azure Cloud Shellは、Azureでホストされており、ブラウザでアクセスできるインタラクティブなシェルであり、Azureに保存されたファイルやプロジェクトにコマンドラインからアクセスできる。Azure Cloud Shellコネクターにより、デスクトップのWindows TerminalでAzure Cloud Shellをプロファイルとして追加し、Azureファイルに直接接続できる。
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