【Chrome拡張】サイトのホスト名/IPアドレスを一覧表示して、ページ表示不良解消Google Chrome完全ガイド

担当しているWebサイトでページの表示不良が生じた場合、ブラウザから接続される全サーバのホスト名やIPアドレスを知りたくなることがあります。Google Chromeの拡張機能「IPvFoo」なら、そうした情報を簡単に一覧表示できます。

» 2019年09月11日 05時00分 公開
[島田広道デジタルアドバンテージ]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

「Google Chrome完全ガイド」のインデックス

連載目次

ブラウザから接続されるサイト一覧を確認して、ページ表示を正常にしたい

 Webサイトの開発や運用を担当していると、Webページを開いたとき、ブラウザからどのようなサーバに接続しているか確認したくなることはありませんか?

 特にWebサイトで何らかの不具合が発生した場合、接続先サーバのホスト名やIPアドレスまで詳しく調べたいことがあります。

拡張機能「IPvFoo」で接続先サーバのホスト名とIPアドレスを確認したところ 拡張機能「IPvFoo」で接続先サーバのホスト名とIPアドレスを確認したところ

 本稿では、Windows OS版およびmacOS版の「Google Chrome」(以下、Chromeと略)を対象として、そのような場合に役立つ無償の拡張機能「IPvFoo」を紹介します。IPvFooは、開いたページから接続されているサーバのホスト名やIPアドレスを一覧表示してくれます。その使い方は非常に簡単です。

 筆者はこの拡張機能で、想定外だったIPv6接続のせいでWebページが表示できない、というトラブルの原因を発見できたことがあります。

IPvFooについて

 IPvFooは、Paul Marks氏が開発しているフリーソフトウェアで、そのプログラムのソースコードはGitHubで公開されています。

 またChromeの拡張機能だけではなく、Mozilla Firefoxのアドオンとしても提供されています。


拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする

 IPvFooを利用するには、まず以下のchromeウェブストア内の配布ページをChromeで開きます。

 次に[Chromeに追加]ボタンをクリックします。ダイアログが表示されたら、この拡張機能が必要とする権限を確認してから、[拡張機能を追加]ボタンをクリックします。

拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(1/3) 拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(1/3)
拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(2/3) 拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(2/3)
拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(3/3) 拡張機能「IPvFoo」をChromeにインストールする(3/3)

 するとChromeのウィンドウ右上のツールバーに「?(クエスチョンマーク)」のアイコンが追加されるはずです。これがIPvFooのアイコンで、開くページによって画像が変わります(後述)。これでインストールは完了です。

IPvFooでページからの接続先のホスト名/IPアドレスを一覧表示させる

 IPvFooの使い方は簡単です。接続先サーバを調べたい対象ページをChromeで開き、読み込みが完了してから、ツールバーにあるIPvFooのアイコンをクリックします(アイコンの画像については後述)。

 すると以下の画面のように接続先サーバのホスト名(FQDN)やIPアドレスの一覧が表示されます。

IPvFooでどのサーバに接続しているか調べる IPvFooでどのサーバに接続しているか調べる

 サーバ一覧のうち、先頭行(太字の行)は対象のWebページのサーバを表しています。その後の一覧は、対象ページの読み込み後、CSSやJavaScript、画像、Webフォントなどを読み込んだり、あるいはWeb APIを呼び出したりしたことで接続されたサーバを表しています。

IPvFooのツールバーアイコンの意味

 IPvFooのツールバーアイコンの画像は、開いているWebページによって変わります。基本的には、左側の大きい「4」「6」という数字と、右側で上付きまたは下付きの小さい「4」「6」で構成されています。「4」は赤色でIPv4を表し、「6」は緑色でIPv6を表しています。数字の大小の意味は次の通りです。

  • 大きい「4」「6」: 開いているWebページ自体のサーバのIPアドレス種別
  • 小さい「4」「6」: 開いているWebページに付随して接続されたサーバのIPアドレス種別

 以下にIPvFooのアイコン画像の例を記します。

■全ての接続先サーバがIPv4アドレスの場合:

全ての接続先サーバがIPv4アドレスの場合

■対象ページのサーバがIPv4で、その他の接続先がIPv4/IPv6両方の場合:

対象ページのサーバがIPv4で、その他の接続先がIPv4/IPv6両方の場合

■対象ページのサーバがIPv4で、その他の接続先がIPv6のみの場合:

対象ページのサーバがIPv4で、その他の接続先がIPv6のみの場合

■対象ページのサーバがIPv6で、その他の接続先がIPv4のみの場合:

対象ページのサーバがIPv6で、その他の接続先がIPv4のみの場合

■全ての接続先がIPv6の場合:

全ての接続先がIPv6の場合

■接続先IPアドレスを検出できない場合:

接続先IPアドレスを検出できない場合

 こうした仕組みのため、IPvFooのツールバーアイコンを見るだけで、対象ページのサーバがIPv4接続かIPv6接続かすぐ分かります。より詳しく知りたい場合のみ、IPvFooのアイコンをクリックして接続先サーバ一覧を表示するとよいでしょう。

IPvFooの使用上の注意

 IPvFooをChromeにインストールして得られたサーバ一覧は、あくまでもChromeで対象ページを開いた場合の結果です。対象ページの作り方次第では、その他のブラウザで開いたときには別のサーバに接続している可能性もあります。

 また、ブラウザで同じページを再読み込みするたびに、接続先サーバが変わることもあります。その原因はさまざまで、例えば対象ページが、DNSを利用した分散サーバシステムでホストされていると、ホスト名からIPアドレスへの名前解決の結果が変わるたびに、接続先も変わります。

 その他、ブラウザキャッシュや直前に開いたWebページの影響を受けることもあります。本連載の「素早くキャッシュをクリアしてページを正しく表示させる」を参考にして、ブラウザキャッシュの消去を試してみるとよいでしょう。

拡張機能がインストールできない場合はデベロッパーツールで代用可能

 多少分かりにくいのを許せるなら、デベロッパーツールの[Network]タブでも、サーバのホスト名とIPアドレスを確認できます。

 それには、[Network]タブで読み込んだファイル一覧の見出しを右クリックし、表示されたメニューで[Domain][Remote Address]のチェックをそれぞれオンにします。後は、対象ページを読み込むと、[Domain]列にサーバのホスト名(FQDN)が、また[Remote Address]列にIPアドレスが表示されます。

デベロッパーツールで接続先サーバのホスト名とIPアドレスを調べる(1/2) デベロッパーツールで接続先サーバのホスト名とIPアドレスを調べる(1/2)
デベロッパーツールで接続先サーバのホスト名とIPアドレスを調べる(2/2) デベロッパーツールで接続先サーバのホスト名とIPアドレスを調べる(2/2)

「Google Chrome完全ガイド」のインデックス

Google Chrome完全ガイド

Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。