東京大学の桜井貴康氏らのグループは、1円玉大の小型モジュールを組み合わせてIoT機器を作れる小型プラットフォーム「Leafony」を一般公開する。仕様書や回路図、パターン図、応用例、プログラムなどが公開され、無償で利用できる。
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東京大学の名誉教授で同大学大学院工学系研究科の上席研究員を務める桜井貴康氏らのグループは2019年9月25日、「Leafony」を一般公開すると発表した。
Leafonyは、IoT(モノのインターネット)機器を簡単に作れる小型プラットフォーム。「リーフ」と呼ばれるモジュールを組み合わせてシステムを構築する。桜井氏らのグループでは、小さくて電池で稼働し、IoTなどの研究開発や実証実験、社会実験を行うのに適しているとしている。
1つのリーフの大きさは幅20×奥行き20×高さ2ミリ程度。1円玉大の超小型で、Bluetooth通信モジュールや電源モジュール、マイコンモジュール、入出力モジュールなどが用意されている。仕様書や回路図、パターン図、応用例、プログラムなどが公開され、無償で利用できる。商用利用も可能だ。
マイコンモジュールは「Arduino」との互換性を備え、インターネットに公開されている数万本のソフトウェアがそのまま利用できる。マイコンモジュールを別のプロセッサリーフに変更すれば、その他の開発環境も利用可能だ。
電源モジュールは、コイン形電池「CR2032」や単三形電池などに対応する複数のモジュールが用意されている。全てのリーフはスタンバイモードを備えており、コイン形電池で数カ月以上稼働できるという。入出力モジュールも同様に、温度や湿度、照度、傾き、人感センサー、マイク、スピーカー、ディスプレイなどのモジュールがある。
これらのモジュールは、異方性導電ゴムを利用した独自のコネクターによって接続し、ハンダ付けは不要。ブロック玩具のように簡単に組み立てられ、最小2ミリ間隔で積層できる。リーフの独自開発も可能だ。Leafonyバスの仕様さえ守れば接続できる。大きさや層数に制限はない。
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