約67万倍の高速化と約10倍の高精度化を達成したAI技術を大阪大学が開発時系列ビッグデータを基にした予測を高速化

大阪大学産業科学研究所・産業科学AIセンターの副センター長を務める櫻井保志氏のグループは、時系列ビッグデータを高い精度でリアルタイムに要因分析し、将来予測するAI技術を開発した。約67万倍の高速化と、約10倍の高精度化を達成したとしている。

» 2019年11月22日 08時00分 公開
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 大阪大学産業科学研究所・産業科学AIセンターの教授で副センター長を務める櫻井保志氏と同准教授の松原靖子氏らの研究グループは2019年11月20日、世界最高水準の革新的なAI(人工知能)技術を開発したと発表した。時系列ビッグデータの解析技術を発展させたもので、これまでの「深層学習に基づく技術」を超える高い精度での予測や最適化、リアルタイム学習と情報出力、要因分析や結果説明を可能にするとしている。

 開発した技術を応用することで、例えば、自動車走行時の急なブレーキやハンドル操作、工場での装置故障といった兆候の検知などに向けた要因分析を、ビッグデータから自動的にリアルタイムで実施できる。

多次元の時系列データストリームから動的ネットワークモデルを構築

 櫻井氏らのグループは、多次元の時系列データストリームから重要なパターンや動的な因果関係を自動的に抽出し、動的ネットワークモデルを構築し続けるようにした。このモデルを使って、高速で高精度に将来のパターンを予測し続けられる。

画像 時系列データストリーム(モーションセンサー)を用いた要因分析とリアルタイム予測(出典:大阪大学

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