Azure Marketplaceで提供されたWindowsイメージの更新履歴を確認する方法Microsoft Azure最新機能フォローアップ(100)

Microsoftは2019年6月から、Azure Marketplace上のWindows ServerおよびWindows 10のイメージの更新履歴を公開しています。この更新履歴からは、重要な情報や特定のイメージに関する既知の問題を入手できるので、Azure MarketplaceからWindows仮想マシンをデプロイする際に確認することをお勧めします。

» 2020年02月28日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

「Microsoft Azure最新機能フォローアップ」のインデックス

Microsoft Azure最新機能フォローアップ

Windows仮想マシンのオペレーティングシステムの更新情報

 「Azure Marketplace」には、IaaS(Infrastructure as a Service)であるAzure仮想マシンに簡単かつ素早くデプロイできるWindowsとLinuxオペレーティングシステム(OS)の定義済みイメージや、さまざまなアプリケーションを含む定義済みイメージが多数用意されています。その中で、OSの定義済みイメージは最新のセキュリティ更新が適用済みで、「latest」バージョンはその最新イメージを参照するように変更されます。

 Azure MarketplaceにあるWindows ServerとWindowsのイメージは、通常、毎月第2火曜日(米国時間)にリリースされる最新のセキュリティ更新が適用され、セキュリティ更新のリリース後、間もなく利用可能になります。2019年6月から公開されている以下のMicrosoftサポート情報では、「Windows Server 2008 R2 SP1」以降と「Windows 10 バージョン1607」以降の2019年6月以降に提供されたイメージの更新履歴を確認できます(画面1)。

画面1 画面1 Azure Marketplaceで利用可能なWindows ServerおよびWindows 10の2019年6月以降のイメージの更新履歴

 なお、Azure Marketplace上のWindows 10 Pro/Enterpriseイメージとしては、ボリュームライセンス契約向けの「Microsoft Windows 10」、Windows Virtual Desktopサービス用の「Microsoft Windows 10+Office 365 ProPlus」、Visual Studioサブスクリプション向けの開発/テスト用途限定で利用可能な「Windows Client」、Windows Insiderプログラム向けの「Windows 10 Preview」があります。

 「Windows 10 Preview」と「Windows Client」で選択可能なWindows 7/8.1、Windows Virtual Desktopサービス用の「Microsoft Windows 7」については、更新履歴の情報は公開されていません。

 また、PaaS(Platform as a Service)であるクラウドサービス(Cloud Services)のOSレイヤーを提供するAzureゲストOSですが、こちらはAzureのサービス開始当初から公開されてきた情報で、現在は以下のドキュメントで確認できます。こちらの情報は、IaaSであるAzure仮想マシンには適用されないことに留意してください。

更新履歴から得られる情報

 更新履歴は、2019年6月以降に提供されたイメージの更新情報を月ごと、Windowsの製品バージョンごとに確認できます。それぞれ、「イメージ名(Name列)」「イメージを識別するバージョン(Version列)」「インストール済みの更新プログラム(KB列)」などからなる一覧表があり、KB列では以下の情報を確認できます(カッコ内は一覧での表現)。

  • Windowsの累積的な更新プログラム(Cumulative)
  • .NET Frameworkの累積的な更新プログラム(.NET)
  • Adobe Flashのセキュリティ更新プログラム(Adobe Flash)
  • アップグレードと回復のための互換性更新プログラム(SafeOS)
  • インストールのための互換性更新プログラム(SetupDU)
  • サービススタックの更新プログラム(SSU)

 Azureポータルからイメージを選択してデプロイした場合、またはテンプレートからのデプロイでイメージのバージョンとして「latest」を指定した場合は、利用可能な最新のイメージを使用してWindows仮想マシンがデプロイされます。テンプレートからのデプロイの場合は、特定のイメージのバージョン(製品のバージョンではなく)を指定することも可能です。利用可能なバージョンは、イメージの更新履歴の他、Azure PowerShellで以下のコマンドラインを実行することでも確認できます(画面2)。

Get-AzureRMVMImage -Location "リージョン名(例:japaneastなど)" -Publishder "公開元(例:MicrosoftWindowsServer、MicrosoftWindowsDesktopなど)" -Offcer "オファー名(例:WindowsServer、Windows-10など)" -Sku "SKU名(例:2016-datacenter、2019-datacenter、rs5-proなど)"
画面2 画面2 Windows Server 2016 Datacenterの利用可能なイメージ一覧をAzure PowerShellで取得する(画面はAzure Cloud Shellから実行)

2019年11月〜2020年1月のWindows Server 2016イメージに存在した問題

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。