Azure Site Recoveryのディザスタリカバリー機能は今後、Azure利用の保護シナリオに集中Microsoft Azure最新機能フォローアップ(101)

「Azure Site Recovery」は、オンプレミスのプライベートクラウドやMicrosoft Azure上の仮想マシンに、ディザスタリカバリー(災害復旧)機能を提供するクラウドサービスです。Azure Site Recoveryはさまざまな保護シナリオに対応してきましたが、今後はAzureを利用したディザスタリカバリー機能に投資を集中することが発表されました。

» 2020年03月09日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

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Microsoft Azure最新機能フォローアップ

オンプレミスのVMMベースの保護シナリオは「2023年3月1日」に廃止

 Microsoft Azureの「Recovery Services」の「Azure Site Recovery」は、プライマリサイトとセカンダリサイト(復旧サイト)間で継続的なレプリケーションを行い、プライマリサイト障害(またはメンテナンス時)のフェイルオーバーによるセカンダリサイトへの素早い切り替えと、ワークロードの継続を可能にするディザスタリカバリー(災害復旧)機能を提供するものです。

 Azure Site Recoveryは、オンプレミス間やオンプレミスからAzure、Azureのリージョン間で、Hyper-VやVMware仮想マシン、物理サーバを保護するさまざまなシナリオに対応していますが、Microsoftは今後、Azureへの保護シナリオに投資を集中します。

 これに伴い、現在サポートされている「System Center Virtual Machine Manager(VMM)」を利用したオンプレミスのサイト間と、オンプレミスとAzure間の保護シナリオは「2023年3月1日」に廃止されることが発表されました。

 具体的には、以下の2つの保護シナリオのサポートが廃止され、「2023年3月1日」にこれらの保護シナリオのための既存のAzure Site Recoveryの構成とレプリケーションに関連するデータは全て削除され、利用できなくなります。

  • VMMで管理されているオンプレミスのサイト間のレプリケーション保護(図1画面1
  • VMMで管理されているオンプレミスのサイトからAzureへのレプリケーション保護(図2画面2

図1 図1 オンプレミスのVMMクラウド間の保護シナリオは、2023年3月1日でサポート廃止
画面1 画面1 図1に対応するAzure Site Recoveryの保護の目標
図2 図2 オンプレミスのVMMクラウドからAzureへの保護シナリオも、2023年3月1日でサポート廃止
画面2 画面2 図2に対応するAzure Site Recoveryの保護の目標

サポート期間中に保護シナリオの変更またはクラウドに完全移行を

 現在利用中のオンプレミス向けの保護シナリオが影響を受ける場合、ディザスタリカバリー機能を維持するためには、サポートが廃止される「2023年3月1日」までに別の保護シナリオに再構成する必要があります。具体的には、以下のいずれかのオプションがあります。

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