InfraCloudが、アプリケーションコンテナのセキュリティを確保するための10のベストプラクティスを解説した。
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クラウド/DevOpsソフトウェアやサービスを手掛けるInfraCloudは2020年7月30日(米国時間)、アプリケーションコンテナのセキュリティを確保し、コンテナ化されたワークロードのセキュリティリスクを軽減するための10のベストプラクティスを公式ブログで解説した。
概要は以下の通り。
コンテナイメージを作成する際は、多くの場合、よく知られているプライベートまたはパブリックレジストリから入手したイメージを、ベースイメージとして使用する。だが、そうしたイメージが作られる過程で何者かがバックドアを仕込む可能性がある。このため、以下の点に留意する必要がある。
ベースイメージにインストールされるパッケージも、ベースイメージの場合と同じ理由から、検証された信頼できるソースから入手する必要がある。
攻撃対象領域の大きさは、イメージにインストールされるパッケージとライブラリの数として捉えることができる。これらの数が少ないほど、脆弱(ぜいじゃく)性が存在する可能性も小さくなる。このため、イメージは、アプリケーションのランタイム要件を満たす最小サイズに抑える。1つのアプリケーションコンテナでアプリケーションが1つだけ動作するのが望ましい。
シークレットはイメージやDockerfileから全て排除する。シークレットには、SSL証明書、パスワード、トークン、APIキーなどがある。これらは外部に置き、コンテナオーケストレーションエンジンや外部のシークレットマネージャによって、安全にマウントされなければならない。シークレットの保護を支援するツールやサービスとして、「Hashicorp Vault」「AWS Secrets Manager」「Kubernetes Secrets」「Docker Secrets Management」「CyberArk」などがある。
企業は多くの場合、プロプライエタリなソフトウェアやライブラリを含む独自のベースイメージを使っており、これらを公開しようとしない。こうしたイメージは、安全な信頼できるレジストリでホストし、不正アクセスを防止する。また、TLS証明書と信頼できるルートCAを使用し、強力な認証を実装して、中間者攻撃を防ぐ。
特権またはrootユーザーの使用は、コンテナ化されたワークロードで最も一般的な構成ミスだ。最小権限の原則に従って、アプリケーションのユーザーを作成し、これを使ってコンテナ内でアプリケーションプロセスを実行する必要がある。コンテナ内で実行されるプロセスは、コンテナの一部であることを特定するメタデータを持つ以外は、ホストOSで実行されるプロセスと同様だからだ。
注:DockerfileでUSERを定義しないと、一般的に、コンテナはrootユーザーで実行される。
コンテナのビルドとデリバリーのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)を設計する際に、脆弱性(CVE)を検出するイメージスキャニングソリューションを取り入れ、悪用される恐れがあるイメージは、修正なしでデプロイしないようにする。利用できるツールとして、「Clair」「Synk」「Anchore」「AquaSec」「Twistlock」などがある。「AWS ECR」「Quay.io」など一部のコンテナレジストリは、スキャニングソリューションを備えている。
「AppArmor」は、OSとアプリケーションをセキュリティの脅威から保護するLinuxのセキュリティモジュールだ。Dockerが提供するAppArmorのデフォルトプロファイルを使って、プログラムにネットワークアクセス、カーネル機能、ファイル権限などの限られたリソースセットを利用させることができる。AppArmorは攻撃対象領域を縮小し、強力な防御を提供する。
コンテナは通常、STDOUTへの全ての出力を保存し、これらのログは、コンテナを終了すると失われる。監査や将来のフォレンジックのために、こうしたログのストリームを中央システムに送ることが重要だ。このロギングシステムを保護し、ログからデータが漏れないようにする必要もある。
リポジトリデータを基に脆弱性スキャニングソリューションをデプロイし、必要なあらゆる対策を講じても、被害に遭う可能性は依然としてある。アプリケーションの挙動を継続的にモニタリングし、ログを記録して、悪意あるアクティビティーの防止と検知を図ることが重要だ。
InfraCloudは、企業がセキュリティ対策を容易に導入できるように、現状を把握し、参考情報を得るために利用できるオープンソースおよび商用のツールとして、以下を挙げている。
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